アウトドアブランドのスノーピーク(山井太代表取締役会長兼社長執行役員・本社:新潟県三条市)が監修し、新潟土地建物販売センター(新潟市)と石田伸一建築事務所(新潟市)と協働して新潟市西蒲区岩室地区の和納地内に開発した複合的な住宅街「野きろの杜」が11月30日、オープンした。
戸建て分譲地でのスノーピークのまちづくりへの取り組みは、2018年春竣工の新潟市江南区「天野エルカール」、19年春竣工の山形県山形市「山形エコタウン前明石」に次いで3例目。これまでで最大の6600坪の大規模なまちづくりとなった。
JR岩室駅から徒歩6分。分譲地は60坪区画、70坪区画、平屋区画など34区画あり、うち3区画は予約済み。坪単価は12.9万円から14.9万円までで、管理費など月額7,000円を予定している。
いずれも4000万円台のモデルハウスの丸正建設、SIA×サルキジーヌ、ハナコの家の3棟が建つ。8戸の賃貸住宅も建設している。2LDKのメゾネットタイプで家賃は9万5千円。
賃貸住宅を含めすべての住戸に家にいながら自然を楽しめるアウトドアリビングを設ける。戸建て住宅はウッドデッキ、土間リビング、庭のいずれかを採り入れるのが条件になり、各プランにあわせてスノーピークのキャンプ道具がコーディネートされる。
弥彦山を望む田園地帯にふさわしい街並みをつくるため、建築ガイドラインを策定した。建物の高さや隣地境界線からの後退距離、外壁素材、エアコン室外機の位置やカーポート、物置の種類まで細かなルールを設け、統一感ある時とともに魅力が深まる美しい空間をつくる。
これら「住宅エリア」に加えて「コミュニティ広場」、「コマーシャルエリア」、「ゲストハウス」を備える。「コミュニティ広場」は中心にあり、家からキャンプ道具を持ち出してたき火したりバーベキューをしたりとキャンプ場のような人と人の交流を促す。
「コマーシャルエリア」でショップやイベントで交流を生み、「ゲストハウス」で宿泊体験ができる。ゆとりのある共有スペースを活用して定期的にマルシェを開催し、住民以外もふらりと訪れた楽しめる場になる。
11月30日は報道関係者向けの内覧会、街びらきお披露目会が開かれ、協働した3社によるテープカットも行われた。
スノーピーク事業創造本部の王治菜穂子さんは「今ある自然のある豊かな暮らしを提供するのが大きなミッションになる。すぐそばにいつでも自然ながあるという声をいただくが、きょうは庭で食事をするだったりとか、人と縁側でコミュニケーションをとるような文化みたいなものをこの岩室地区に再度、提案できたらと思う」と話した。
3日(土)、4日(日)、10日(土)、11日(日)の午前10時から午後5時まで「街びらきイベント」が行われるオープンハウスや野遊び体験、たき火体験会のほか、3、4日はトークセッション、10、11日は新潟を代表する飲食店によるブース出展が行われるので、広く来場を呼びかけている。