新潟県が整備を進める国道403号三条北バイパスの加茂市下条地内の加茂市道「下条矢立境線」から三条市下保内地内の三条市道「新田川線」までの1.56キロメートルの区間が10日午後2時に開通。現道区間の渋滞緩和が期待される。
三条北バイパスは田上町羽生田地内を起点、三条市塚野目地内を終点とする8.32km。田上町羽生田から部分供用し、1997年に加茂工区2.84km、2016年に下条工区の一部0.74kmがそれぞれ供用開始した。
今回はそこから三条市下保内地内まで1.56kmが供用を開始した。起点から5.14kmが開通して計画の3分の2以上が供用され、供用区間が初めて三条市内に達した。
開通区間の国道403号の現道、とくにリオン・ドール加茂店が面する加茂川橋ー新下条橋間は加茂市内で最も渋滞する道路。とくに通勤ラッシュの渋滞が著しいが、三条北バイパスの開通で渋滞の緩和に貢献する。
さらに現道は幅員が狭く歩道も未整備区間があって歩行の危険もあり、事故の減少、地域の活性化に向けた取り組みの弾みになることも期待される。
開通に先立って午前10時から加茂市産業センターで開通式が行われ、関係者ら約50人が出席。新型コロナウイルスの濃厚接触となったために欠席した加茂市の藤田明美市長に代わって五十嵐裕幸副市長が藤田市長のあいさつを代読し、「国道403号バイパスは、令和6年3月開院予定の県央基幹病院が県央地域の医療の中心的役割を十分に発揮するために必要不可欠な道路」で、「一刻も早い全線開通に向けて今後も新潟県と関係機関の皆さまとともに取り組んでいく」と述べた。
滝沢亮三条市長は「今回、開通した三条市の区間は、植木の保内と呼ばれる造園業が盛んな保内地区。道の駅や工業団地などもあるエリアで、このたびの開通の効果を利用者の皆さまに実感いただけるものと期待している」とあいさつした。
来賓祝辞で三条地域振興局の佐藤孝明局長は「地域の魅力がよりいっそう輝き、交流人口拡大や物流効率化、災害時の道路の多重性を確保するため、広域道路ネットワークのさらなる整備や老朽化対策等の促進に努めたい」、前三条市長の国定勇人衆院議員は「さらなる延伸、願わくば石上大橋下流橋の新設で、命をつなぐ道をさらに太く確実なものにし、すべての県央地域に住まう皆さまがたの命を何が何でも守り抜くことを皆さまがたともに私も衆議院議員の立場でお誓いを申し上げる」と述べた。
このあと開通区間へ移動して12人でテープカットを行ったあと、パトカーの先導で関係車両約20台で通り初めを行った。小雨がぱらつき、手がかじかむ冷え込みだったが、見学に訪れたも市民もいた。