19日の新潟県内は、18日から続く日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)で12月としては記録的大雪となり、県央地域も一晩で除雪が追いつかないほどのドカ雪となった。
午前9時の積雪は、三条市では三条市消防本部で52センチ、下田分署は90センチ、燕市では燕消防署で46センチを観測した。三条市の明け方の最低気温は−0.4度。日中も雪が降り続いたが、それほど積もらなかった。
三条市、燕市とも今シーズン初めての全市いっせい除雪を行った。とくに三条市ではドカ雪で除雪作業に時間がかかった。早朝だけで除雪が終わらず、日中も除雪作業を続ける区間が多かった。歩道除雪まで手が回らずに後回しになっている所があった。
夕方の時点で三条市は20日も早朝除雪を行うことを決めた。燕市はその後の雪の降り方や降雪予想で翌日の早朝除雪の実施を検討することにした。
この雪で高速道路の通行止め、JR東日本在来線の運転見合わせ、さらに停電など県央地域でも市民生活に大きな影響が出た。高速道路の通行止めの影響で高速道路を走るはずの車が国道8号に流れ込み、とくに午前は長岡市方面へ向かう車線が渋滞した。
柏崎市の米山大橋付近の国道8号では、20キロ余りに及ぶ車の立ち往生が発生した。国交省北陸地方整備局は柏崎市長崎ー米山町間を災害対策基本法に基づく道路区間に指定し、通行止めによる除雪作業を行っている。
また、岸田文雄首相は19日、大雪に見舞われている地域の住民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけた。
新潟地方気象台の19日午後5時2分の発表では、中越の山沿いでは19日夜遅くにかけて大雪による交通障害に警戒、県内では19日夜遅くにかけて落雷や竜巻などの激しい突風、降ひょうに注意を呼びかけた。
20日にかけて日本付近は冬型の気圧配置が続くため、中越の山沿いでは19日夜遅くにかけて警報級の大雪となる所がある。
また、北陸地方の上空約1500メートルには氷点下9度以下の寒気が流れ込んでいるため、新潟県では19日夜遅くにかけて大気の状態が非常に不安定となる。