桐たんすの産地で知られる新潟県加茂市で桐を使ったモダンな製品を製造販売する株式会社イシモク(安藤智子社長・加茂市加茂新田)は、加茂市の子どもたちにぬくもりのある積み木にふれて遊び、創造性を育んでほしいと21日、同社の桐の積み木3種類、各10個を加茂市に寄付した。
寄付した積み木は、ことし発売した知育玩具シリーズ「桐のつみき」。3種類ともおとなの手の平にのるくらいのサイズで、立方体の箱に穴から円柱を入れる「かくれんぼう」(税抜き5,000円)、9ピースの立方体の四角い積み木が入った「さいころつみき」(5,800円)、おむすびのような三角形の「さんかくつみき」(5,800円)。
いずれもほかの製品の型を抜いたあとに残る端材を再利用し。けがをしないように角は丸く削って面取りし、表面は市内の福祉施設の利用者からつるつるに研磨してもらって手ざわりが気持ちいい。ことしの加茂オリジナル推奨品「KAMO ORIGINAL」にも認定され、加茂市のふるさと納税の返礼品にもなった。
加茂市では3つの市立保育園に各種3個ずつ配布するほか、市内の乳幼児あそびの広場、母子健康センター、商業施設「メリア」3階「MACHINAKA BASE」のキッズスペースに設置する。
半年ほど前に加茂の子どもたちにプレゼントしようと市役所に申し出たが、そのときは準備ができず、なんとかクリスマス前に間に合わせようと、安藤社長が藤田明美市長を訪問して寄付した。
安藤社長は「端材は中途半端なサイズで厚みがあって、小さくてどうにもならないが、山のように工場に在庫である。これをどうやって生かしたらいいんだろうと何年も悩んできた。単純に子どもたちの積み木に作ろうと思った」と開発に至る経費を話した。
さらに「桐たんすのまちなので、素材に小さいときに触れてるのが大事。軽いしぬくもりがあり、ふれてるだけで気持ちがいい」と桐の魅力を話した。
藤田市長は「木工のまちと言っているので、こうやって木工製品が増えていくといい」と感謝し、進んで積み木を積んでその感触を楽しんでいた。