新潟県燕市の鈴木力市長は仕事始めの4日、市役所で約100人の職員を前に年頭の訓示を述べた。2、3日と行われた箱根駅伝で総合3位になった青山学院大学で、燕市出身の4年岸本大紀さん(22)が復路9区で5人抜きの大活躍で区間賞を受けたことにふれ、「五輪に出る姿も期待したい」とエールを送った。
鈴木市長は「(岸本さんが)ことしも期待通りの大活躍をしてくれたのを非常にうれしく思った」と喜んだ。岸本さんは4月からGMOインターネットグループに就職し、マラソンを続けたいとのことで、「燕市をあげて応援していきましょう」。
ほかにも年末年始は、1日に燕市内で1人が死亡する火災が発生した一方、3日はUX主催の新潟ふるさとCM大賞で燕市のCMが3位を獲得したことを紹介した。
昨年は大河津分水通水100周年記念事業をはじめ、燕市の総合力を発揮していろんな難しい課題を乗り越えられたことをあらためて職員に感謝した。
ことしは第3次燕市総合計画初年度の大切な年で、「大河津分水建設に携わった先人たちの情熱を受け継ぎ、次の100年につなげていくために“深化、進化、真価、輝く燕”をスローガンに幸先の良いスタートを切れる年にしたい」と職員の協力を求めた。
その中心は人口減少対策で、子育てするなら燕市と多くの人に評価してもらえるよう全天候型子ども遊戯施設の建設に本格的に着手するのをはじめ、妊産婦や子育て世帯の経済的な負担軽減のための新規事業というものもいくつか展開。それを推進するための大幅な組織改正をしたい考えを話した。
ほかにも人手不足対策をはじめ産業振興策、子どもの個性や学力を伸ばすための教育環境の整備、相談支援体制の強化をはじめとする高齢者福祉、障害者福祉の充実などにも力を入れる。
脱炭素社会、デジタル社会への対応にもしっかりと取り組み、「燕市役所の総合力を進化させて新年、第3次燕市総合計画のスタートをしっかりと切っていていければと思う」。
ことしはうさぎ年で十干十二支では「癸卯(みずのとう」。これまでの努力が花を咲かせ、実を結び始める縁起のいい年になると言われ、「2023年、令和5年から、燕市民はもちろん職員、その家族の方々にとってウサギのようにぴょんと跳ねて大きく飛躍できる年になることを祈念する」と新年をことほいだ。