新潟県三条市の八幡宮(藤崎重康宮司)で14日夜、小正月の風物詩ともなっている献灯祭が行われる。翌15日の小正月にかけて商売繁盛などを願って奉納された大ろうそくともし続ける。
午後7時から八幡宮拝殿で神事を行ったあと奉納された5貫目(約18.7kg)33本と3貫目(約11.2kg)2本のろうそくに点火する。奉納者から順に火打ち石で切り火を切ってもらってから神火から分火したろうそくの火をそれぞれが奉納したろうそくに移す。
続いて裏手に建つ金山神社拝殿でも同様に神事のあと650匁(約2.4キロ)のろうそく80本を点火する。拝殿裏には焼納場も設け、参拝者が持ち込むしめ縄や縁起物のだるまなどを燃やす。
献灯祭は、全国を行商に歩いた三条商人が1年の家内安全や商売繁盛、道中の安全を願って八幡宮にろうそくを奉納したのが始まりとされる。江戸末期の安政年間から約150年続く奇祭とも言われる。
午後から境内には30近い露店が並んだ。予報では午後7時ごろは雨が降りやすいものの、気温は7度と例年に比べればかなり高い。境内は雨にぬれてぬかるむ所も多く、汚れても構わない靴で出掛けた方がいい。