新潟県三条市の八幡宮(藤崎重康宮司)で14日夜から小正月の15日に向かって奉納された大ろうそくともす献灯祭(けんとうさい)が行われた。弱い雨が降り続いたものの暖気が入って異例に暖かい献灯祭となった。
奉納された5貫目(約18.7kg)33本と3貫目(約11.2kg)2本のろうそくを拝殿に並べて、午後7時に神事を行ってから点火。そのあと金山神社でも神事のあと奉納された650匁(約2.4キロ)のろうそくに点火した。
境内には露店も並び、点火の時刻から9時ごろまで参拝者でにぎわい、日付が変わるころになってもぽつぽつと訪れる人があり、商売繁盛や家内安全などそれぞれの願いを込めてろうそくの火に手を合わせていた。
この日の三条市の最高気温は3月中旬並みの10.1度と高く、午後7時でも8.7度もあり、まれにみる暖かい献灯祭だった。
memo
ことしは私事で点火のタイミングで取材できず、日付が変わる直前に八幡宮へ出掛けた。ろうそくの火は翌朝までともし続け、火が消えないようにしんの周りにたまった溶けたろうをひしゃくでくみ出す作業を一晩中、繰り返して火を守る。
それは以前から知っていた。ところが金山神社の午後7時ごろに点火したろうそくは、午前0時に差し掛かるころにはろうそくがどろどろに溶けて崩壊しそうになっていた。
そのまま放置していたら火事にもなりかねない。崩壊する前に火を消す作業があることを初めて知った。毎年、取材してもまだ知らないことがあるということを知った。日々是勉強也。