トップアスリートの技術を間近に感じて子どもたちからスポーツにより親しんでもらおうと新潟県燕市は29日、分水総合体育館で女子バレーボールの「ゆめみらいスポーツ教室」を開き、ロンドン五輪で銅メダルに輝いて28年ぶりにこの競技で日本にメダルをもたらした元日本代表の迫田さおりさん(35)を講師に市内の女子バレーの中学生60人余りが指導を受けている。
迫田さんは鹿児島県出身で鹿児島西高校から東レの女子バレーボール部「東レアローズ」(2006-17)で活躍した。10年に全日本代表入りし、世界選手権で銅メダル、12年にVプレミアリーグを制覇、ロンドン五輪で銅メダル、13年にワールドグランドチャンピオンズカップ銅メダルに輝いた。
14年にVプレミアリーグ得点王、16年にリオ五輪で5位入賞した。17年に現役を引退し、解説や教室を通じて、 バレーボール普及活動に貢献している。
燕市ではこれまで開いてきた「ミズノビクトリークリニック」を今年度から「ゆめみらいスポ ーツ教室」と称して一流のアスリートを講師に招いて教室を開いている。
教室は午前と午後の2回に分けて開き、あわせて63人の女子中学生が参加を申し込んだ。迫田さんはウォーミングアップのあとトスの練習から始めた。投げてもらったボールを頭の上に両手で持ったボールではじ返す練習などを通じてトスのポイントや体の使い方をアドバイスした。
加えて「思いやりをもってどれだけボールを上げられるかが問題」と気持ちの持ち方も話し、ゲームでも「絶対に勝つと思ってやってください。だって負けたくないでしょ?」とモチベーションを上げ、体と心の連動の大切さも子どもたちに伝えている。