三条市の今年度のふるさと納税の寄付金額が、12月末までに約47億円に達した。前年度実績の約15億円の3倍を超え、必達目標と掲げた25億円のほぼ2倍に達し、50億円の大台も視野に入っている。
となりの燕市が全国でも屈指、県内一の寄付金額を集めてきたことから、三条市でも滝沢亮市長の号令一下、2021年10月にふるさと納税を統括する澤正史CMO(チーフマーケティングオフィサー)を公募して任命。今年度の寄付額目標を25億円と定め、市役所職員でチームを編成して大きな実績をあげている。
2021年12月に約400品目だった返礼品を昨年年12月には約1,600品目と1年間で4倍にした。とくに2021年11月からスノーピーク製品を返礼品に加えたのをはじめ、アウトドア関連事業者の返礼品を拡充したのが寄付額の増加に大きく貢献し、寄付額全体の56%をアウトドア関連の返礼品が占めた。
一方、燕市はふるさと納税の実績で昨年度、それまで7年続いた県内首位から陥落。今年度は県内一の奪取を掲げ、返礼品の拡充はもちろん、ふるさと納税の直営サイトを開設し、今年度は12月末までに52億円に達し、2020年度の49億円をすでに上回り過去最高の実績となっている。
今年度、残り2カ月足らずで三条市が燕市に追いつくのはほぼ不可能だが、2020年度実績では燕市は三条市の7倍だったことを思えば隔世の感がある。
澤CMOは、ふるさと納税の強化は滝沢市長の問題意識から行われたもので、「その差を埋めることができ、私のふるさと納税におけるミッションは達成できた。三条市の事業者がふるさと納税の理念や制度について理解し、地域のために尽力いただいたことが大きな成果につながった。ふるさと納税を通して、一丸となって全国に三条市をPRすることができ、年度末の3月までに寄付額50億円を見据えて引き続き三条市のすばらしさを伝えていきたい」とコメントした。