新潟県燕市は14日午前9時からの市議会全員協議会で令和5年度当初予算案を示した。一般会計は今年度と比べて5.2%(23億5,700万円)減の431億9,000万円で、合併後最大となった今年度に次ぐ規模とした。
ただし、市債の借入額と返済額を同額で計上している借換分を除く「実質的な予算規模」は、376億9,685万円で、今年度の国庫支出金を活用して前倒しで補正計上している「繰越事業」18億5,299万円を合わせた「執行ベー スの予算規模」は、395億4,984万円で合併後最大となる。
その要因は、ワクチン接種などの感染症対策経費の減少で「実質的な予算規模」が減少した一方で、令和4年度 に前倒して補正計上している「繰越事業」が増加したため。また、特別会計の総額は172億5,568万円で、今年度と比べて0.5%(8,713万円)減。
一般会計と特別会計を合わせた令和5年度歳入総額は、431億9,000万円で、今年度と比べて5.2%(23億5,700万円)減。自主財源の市税は回復基調で今年度より増加すると見込み、寄付金は全天候型子ども遊戯施設整備などの財源として活用するふるさと納税の昨年12月末時点の寄付実績を勘案した。
一方、依存財源は、国の令和5年度予算案や地方財政計画などを踏まえて積算したが、ワクチン接種など感染症対策などのた めの国庫支出金の減や、借換債や臨時財政対策債など市債の減により、減少する。
歳出は、借換分を除く実質的な予算額の目的別対前年度増減額で見ると、全天候型子ども遊戯施設の本体工事着手などで民生費が ふるさと燕応援寄付金の増などで総務費が勤労者総合福祉センター(あおぞら)改修事業の実施により労働費が、それぞれ 増とした。
一方、吉田トレーニングセンター「ビジョンよしだ」の大規模改修事業の完了などで、教育費が新型コロナウイルスワクチ ン接種事業がなくなって衛生費が、イノベーション拠点整備支援事業がなくなって商工費が、それぞれ減とした。