消防団員減少の歯止めの期待を託した新潟県燕市・燕市消防団(山崎登美雄団長)のマスコットキャラクターが16日、デビューした。製作した着ぐるみが披露され、公募した名前は全国から880点の応募のなかから「つばまる」と発表された。
キャラクターデザインは産官学連携で日本アニメ・マンガ専門学校(新潟市中央区)の生徒から1人1点で募集した。山崎消防団長と副団長3人、燕消防署長、女性消防隊5人の10人の選考委員会が1年生・笠原小桜さん(新潟市中央区)の作品を最優秀賞に選び、デザインを採用した。
笠原さんは全国の消防団のマスコットキャラクターをリサーチし、1週間ほどでデザインしたと言う。燕市を象徴する鳥のツバメを丸い体に丸い頭を載せたようなシンプルなデザインで表現。燕市消防団の制服、ヘルメットを着けている。
このデザインを基に着ぐるみを製作する一方、名前を公募した。居住地域を限定せずに募集したところ、市内187点、市内を除く県内220点、県外353点、住所不明120点の合わせて880点もの応募があった。応募方法は電子メール713点、郵送167点の内訳だった。
キャラクラターデザインと同じ選考委員会で、東京都の広畑えみさんが応募した「つばまる」を採用した。燕市のキャラクターであることがわかるように「つば」、市民を災害から“守る”から“も”の字を抜いて「まる」、合わせて「つばまる」というわけだ。
16日は燕・弥彦総合事務組合防災センターでデビューイベントを行って着ぐるみと名前を披露。デザインした笠原さんのほか優秀賞の3人に賞状とクオカードを贈り、名前を採用された広畑さんは欠席だったが、賞状と副賞2万円を贈った。
さらに「つばまる」を広報隊鳥(長)に任命し、山崎消防団長から「つばまる」に辞令書を手渡した。
「つばまる」は出席者らと記念写真を撮ったりしてさっそく人気。ヘルメットをぬぐと頭のてっぺんからいわゆる「アホ毛」がぴょこんと伸びており、敬礼してポーズをとったり、ステップを踏んだりして愛嬌をふりまりいていた。
この事業は県防災局消防課から「消防団の力向上モデル事業」の採択を受けて行った。組合ホームページなど「つばまる」の周知を図っていく。イベントなどの初仕事の予定はまだないが、遅くとも春の火災予防運動中には市民の目にふれるはずだ。