新潟県三条市の下田地域で活動するNPOソーシャルファームさんじょう(柴山昌彦理事長)は8日、下田の宝を探す「第7回しただ地域資源発掘コンテスト」の審査結果を発表。金賞に笹岡小学校6年生による「生き物・自然チーム」など30件の受賞を決めた。
下田地域の足元にある魅力を本当の宝物化することを目的に、2015年から毎年開いているコンテスト。地元の小中学生がふるさとを調べるきっかけづくりにもなっている。
今回は三条市の小中学校や一般の部、県外の中学校、一般の部から56件の応募があった。金賞は一般の部2件、小学生団体の部3件、中学生個人の部6件、団体の部3件、合計14件の個人団体が受賞。特別賞は一般の部1件が受賞した。受賞者には副賞として地元の越後長野温泉「嵐渓荘」の入浴無料券と地元の焼酎「五輪峠」のセットを贈る。
審査は下田地域に住んだりかかわったりしている10人が審査委員となって行った。審査委員は「マイナスをプラスに変えていく発想は素晴らしい」という評価や、「こういうコンテストを開催し、マインドを育てることや地域での結束を高めることが重要」との意見もあった。
コンテストの今後の展開について柴山昌彦理事長は「来年度は小学校中学校だけではなく、もっと地域の方々にも参加いただければ」とディープな下田の再発見に期待した。受賞者と審査委員は次の通り。
●一般の部金賞
- 岡 彰子「米どころ新潟で地元の米を当てる利き米」
- 笹岡小学校校長 唐沢 実「ひめさゆり体験活動 I II III」
●一般の部特別賞
●小学生部門団体の部金賞
- 森町小学校6年 食チーム 小柳菜々子、小島美都、坂井香子、鈴木紫乃「おなかいっぱい!!しただ○○フェス」
審査員評:色々なバリエーションの可能性があり、盛り上がる。下田のおいしいものを使ったフェスなので人の誘致と下田の魅力を同時に発信できる。
- 笹岡小学校6年 米作りチーム 小林荒太、長谷川結衣、渡辺珠海「楢山の米作りのこだわり」
審査員評:とてもよくまとめられている。実際にアピールしていく上でも参考になるようなことまで調べてあるので良い。
- 笹岡小学校6年 生き物・自然チーム 嘉藤里咲、酒井花音、中野薫、長谷川芽衣「下田にすむ生き物たち」
審査員評:大人になって見なくなったけどそこにいる生き物たちを再確認できる。下田の資源としてとても大事なもの。
●中学生部門個人の部金賞
- 成城学園中学校 峯岸泰希「VRなどを通して、地域のことをアピール」
審査員評:今の世代らしい発想。外への発信として素晴らしい。
- 新潟県立燕中等教育学校3年 坂井椿「I LOVE しただプロジェクト」
審査員評:下田と下田外の二面から下田を考えており、コロナ渦を考えた動きとなっているのが良い。
- 下田中学校2年生 もの班 渡邉楓「魅力のものづくり」
審査員評:下田の木など調べきれていないのは少し残念ではあるが、下田にあるものを再確認し使っていくという地域資源発掘コンテストの趣旨ととても合っている。
- 下田中学校2年生 アクティビティ班 鈴木要「下田を全国に轟かせよう」
審査員評:色々課題はあるが面白い。どうやったら日本一を作れるか大人だけでは出ない着眼点。
- 下田中学校2年生 立地班 山本凌夢「車で気軽によれるところに建てる」
審査員評:八十里越えを見据えてとても大事なこと。
- 下田中学校2年生 食班 川沼真子「おいしすぎること間違いなし!」
審査員評:下田のお店を認知してもらう機会とのなり、店や下田のものがコラボすることで盛り上がりを期待できる。
●中学生部門団体の部金賞
- 下田中学校1年生 2組H班 横田大樹、渡辺色吹、若林大地「ジビエ肉まん」
審査員評:ジビエは量を多くとれないが肉まんであれば年間を通して出すことが出来る。いい着眼点。
- 下田中学校3年生 Oグループ 神代郁斗、五十嵐由莉、木津貴斗、清水ひなの「くまジャーキー」
審査員評:安定的な供給は難しいが地域課題の解決に繋がる。プレゼン資料の内容も面白く出来ている。
- 下田中学校3年生 Pグループ 高橋昊平、小林瑛太、桐生彩花、清水莉生「下田の虫を活用しよう!」
審査員評:今流行の虫を使ったもので下田の虫を知ることも出来る。もう少しバリエーションが増えたらもっと面白くなる。
【第7回地域資源発掘コンテスト審査委員(順不同・敬称略)】▲しただ塾塾頭 熊倉直信▲藤兵衛工房代表 山田宏高▲しただの郷学園 学園長 小林貴英▲嵐渓荘代表 大竹啓五▲しただ地域おこし協力隊棚田顧問 坂井良雄▲下田商工会副会長 佐々木弘一▲トリプルX 一本道スヂオ▲新潟放送(BSN)高橋紘子▲三条市地域経営課コミュニティ推進係 係長 山屋雄輔▲NPOソーシャルファームさんじょう代表 柴山昌彦