3月31日告示、4月9日投開票の任期満了に伴う新潟県議選三条市選挙区(定数2)で2期目を目指す現職の杉井旬(すぎい ひとし)氏(61)=三条市鶴田1=の後援会は23日、事務所開きを行い、杉井氏は三条の反骨精神を見せ、三条の主張を県に伝え続けられるように支援を求めた。
塚野目地内で開設した後援会事務所で行い、支持者ら約60人が参加した。佐藤春男後援会長はあいさつで、ポスターに「反骨精神の継承」と入れたことに「曲がったことは嫌いだし、だめなものはだめなんだ。ちゃんと声に出して言ってくんだ。そういう彼の気持ちをポスターに書かせていただいた。彼がこだわった言葉」と説明した。
今のところ無投票の見通しだが、「無投票はだめだろうという声があり、滝沢市長、三条市も新しい力が育っている。そのなかで県政と三条市のためにも杉井を2期目、しっかりと皆さんから押し上げていただきたい」と呼びかけた。
かつて杉井氏が秘書として仕えた菊田真紀子衆院議員は、新潟県議会は現職の議長が政治と金の問題で辞任したのは「恥ずかしいこと」と切り捨て、議長の任期はふつうは4年なのに1年ごとに当選回数で順番に回していくのは全国でも珍しいと指摘し、「けじめもつけない、お互いなあなあでやってる。本当にけしからんこと」と自民党を批判した。
国会議員より地方議員の方が統一教会と関係があり、岸田首相が統一教会との関係を断ち切るように通達を出しても「新潟県議会はそれをやっていない。全国で12の県連がそこまでやらなくていいよというのは、つまり関係が深い議員が相当いるということ。これひとつとっても自浄作用がまったく働いていない」。
一方で「緊張感のあるちゃんと政策論争ができる県議会に変えていく、その先頭に立って杉井は本当に素晴らしい良い発言をしてきた」と評価した。杉井氏の県議会での発言を国会で取り上げることも多い。
「私は選挙があった方がいいと思ってる人間。やっぱり名前をちゃんとみんなに書いてもらって1票でも多く、その皆さんの信頼をまた力に変えて県議会で活躍していただきたい」、「堂々と杉井旬が県議会のど真ん中で胸を張って仕事ができるような、そんな選挙にしていただきたい」と支援を求めた。
滝沢亮三条市長はまず、杉井氏が三条市の県議として、パートナーとして、そばにいてくれることを「市長として心強く、安心している」。杉井氏の力もあって来年3月1日に県央基幹病院が開院するが、杉井氏は開院だけではだめで、渋滞対策がポイントになると教えてくれた。
燕労災病院跡地に特別支援学校が設置されることになったが、三条市にある月ヶ岡特別支援学校の機能や建物を維持する必要がある。「そのためには杉井県議の力を本当にこれまで以上にお借りしたい、発揮していただきたい」と期待した。
海外旅行で初めて日本を訪れた米国人が三条鍛冶道場で鍛冶体験をしたと聞き、「三条のものづくりは、国内のみならず全世界に発信できている」。「このいい流れを全国に向けて、また世界に向けてさらに加速させていくには、どうしても新潟県の力、杉井県議の力も必要」で、「この地域をさらに盛り上げていくためには、杉井県議に2期目も本当に大活躍していただいて、この三条を一緒に盛り上げていきたい」と述べた。
必勝祈願のだるまの目入れを行って杉井氏があいさつした。杉井氏は、県議会で県央地域の位置付けに驚いたことから話した。県の財政が厳しいために県央基幹病院の計画を見直すという話が出たときに、「私たちの命と新潟県の財政を同じレベルで話をするのはどういうことなんだと思った」と腹立たしさを感じた。結果的には来年3月に開院するが、当初450床の計画を400床にする規模の縮小変更は飲まざるを得なかった。
救急の圏域外搬送が多く、時間がかかるために重い後遺症が残ったり、命を失う人がいる問題を解決しなければならないと、三条市議選に出馬したのは2006年。それから18年もかかってようやく県央基幹病院が開院する。
「来年、開院するのはうれしいが18年、放ったらかされた」、「こんな位置付けでいいはずはない。私たちはもっと県央地域が重視されるべきなんだということを訴え続けていかなければならない」と県央地域の県議としての役割を話した。
杉井氏が廃止を訴えてきた県民が手間を強いられている収入証紙は、この4年間でようやく廃止が決まった。新潟高校、長岡高校、新発田高校にある理数科が三条高校にも設置されることになった。
新潟県の海外事務所が韓国のソウルと中国の大連にあるが、中国はせめて上海に設置するべきと訴え、少なくとも規模の縮小、合理化をすることができた。
医療の問題などやらなければならないことはまだたくさんある。八十里越開通まであと3年、それを踏まえて国道289号、403号のバイパスを整備しなければならない。医療と福祉の機能をもつ療育センターもこの地域に整備する必要がある。新潟市の亀田にある新潟中央児童相談所が県央地域を受けもっていることも見直す必要がある。
「そうしたものを一つ一つ変えていくためにも、皆さまの力添えをお願いしたいと切に願う。足りないところ、だめなところは、いっぱいある。そこはしかっていただいて、どうかもう次の4年間も県政で三条の反骨精神を見せられるように、三条の主張を伝え続け、訴え続けられるように、ぜひとも皆さまの指導、支援をお願い申し上げる」と支援を求め、必勝ガンバローコールで気勢を上げた。