新潟県三条市下田地区で収穫されたサツモイモから生まれた芋(いも)焼酎「五輪峠(ごりんとうげ)」が1日、ことしも発売された。
下田地区の農家からサツマイモのオーナー「芋主(いもぬし)」となってもらい、配布した種芋(たねいも)を育てもらい、収穫したサツマイモで作る焼酎。今回で7年目になった。
今回は35人が芋主になったほか一部、くず芋を提供してくれた人もあり、2,900kgを収穫し、新発田市・金升酒造株式会社に製造を委託した。
完成した芋焼酎は、税込みでアルコール度数25度の四合瓶1,850円を2,500本、一升瓶4,050円を150本、40度の原酒四合瓶3,050円を600本を販売している。生産完成と販売開始を祝って2月27日に試飲会を開き、芋主や地域おこし協力隊が参加。「いい風味があるが、くせがない」、「リピーターが増えている」、「寝かせるとさらにおいしい」などと話していた。
プロジェクトを進めているのは、下田地区を拠点とするNPOソーシャルファームさんじょう(柴山昌彦理事長)とそこで活動する地域おこし協力隊。担当は協力隊に着任して3年目の千葉県我孫子市出身の古内亮さん(41)。ことし11月末で任期を満了する。
「ことしは最後の年なので、昨年は若手のへのプロジェクトの引き継ぎが大変だった」と振り返り、「地元の芋主農家とのつながりからいろんなことを知った。退任後もしばらくは下田に残って、下田で起業しようと思う」と張り切っている。
酒販免許が必要なこともあって、ことしも関根酒店(三条市一ツ屋敷新田)が発売元になっている。「五輪峠」は、下田地区の飯田と牛ケ首の集落を結ぶ県道409号の峠。関根酒店の関根実社長(63)は、「五輪峠の途中にイモの貯蔵庫がある。そこに毎年500本くらいを寝かせて3年くらいたったビンテージを発売するとか、次の新たな展開ができたら」と夢を膨らませている。
「五輪峠」に関する問い合わせはソーシャルファームさんじょう(電話番号:0256-64-8116)か関根酒店(電話:0256-47-1678)。