三条看護・医療・歯科衛生専門学校(追手巍校長・新潟県三条市上須頃)は9日、初めて看護、歯科衛生士、医療事務の3学科そろっての卒業式を行い、合わせて72人が巣立った。
2020年に開院し、2年制の医療事務学科は昨年、初めての卒業を行ったが、3年制の看護学科と歯科衛生士学科は今回が初めての卒業式。看護31人、歯科衛生士23人、医療事務学科18人が卒業した。
卒業生の多くはカラフルなはかまで出席。追手校長は卒業生一人ひとりに卒業証書を授与し、式辞で新潟の歌人、会津八一(1881-1956)が学生に与えた「学規」 にある「ふかくこの生を愛すへし」、「かへりみて己を知るへし」、「学芸を以て性を養うへし」、「日々新面目あるへし」の四ヶ条を引用し、「新潟県の医療、全国の医療の発展に向けて活躍していただきたい」と期待した。
医療事務学科2年山田楠さんの在校生送辞のあと看護学科3年萱森紫乃さんは答辞で「好きなことだけを優先して生活してきた私にとって看護学校での生活は制限が多く、辞めたいと思い、本当に看護師になりたいのかと自問自答することもあったが、学年を重ねるごとにクラスのメンバーと専門性のある話ができたり、患者さんの看護について意見を交わしあったりと気づかないうちに看護師に近づいていると実感できるようになった」と振り返った。
さらに「この3年間、私の学校生活は仲間の存在なくして語れない。辛いこと、苦しいこと、多くの試練を乗り越えてきた。この経験は今後の生活にきっと生かせると思う」と卒業の節目の思いを話した。