先に燕三条駅構内に開業した新潟県・燕三条地域の工場と県外メーカーのビジネスマッチング拠点を目指す地方創生型ワークプレイス「JRE Local Hub(ローカルハブ)燕三条」で20日、「燕三条こうばの窓口」がオープンした。
「JRE Local Hub」は、JR東日本が展開する取り組みで、「燕三条」はその1号拠点。2月17日に開業し、コワーキングスペースの利用などを開始し、それから1カ月遅れて「燕三条こうばの窓口」となった。
「JRE Local Hub 燕三条」の入り口に「燕三条こうばの窓口」のカウンターを設け、奥に打ち合わせスペースがある。
仕事を受注したい地元企業は、会員になる。いくつかプランがあるが、ベーシックな法人会員は入会金5万円、月会費5千円。これ以外の費用はかからず、仕事の紹介や受注の成立に伴う料金は発生しない。
すでに約60社が会員になっている。「JRE Local Hub 燕三条」と運営委託を受ける株式会社ドッツアンドラインズ(齋藤和也代表取締役)が運営し、スタッフ2人が常駐する。
午前9時半から行ったオープンセレモニーで齋藤和也代表取締役は、無人駅の帯織駅のものづくり支援施設「EkiLab帯織」を運営するドッツアンドラインズは、ものづくり技術の集結による新商品開発などを行い、2020年の設立から3年で1億円の売り上げを達成し、「燕三条こうばの窓口」でも3年で各企業が1億円、合わせて100億円の売り上げが可能と述べた。
地元企業が価格競争にとらわれている現状に「競争するのじゃなく、ともにつくりあげていこう。共創しよう。だからこういう場所が必要だと思って一生懸命、命かけてやる。(町工場で知られる)大田区、東大阪があるなかで燕三条が日本一になるようにつくりあげていく」と旗を振った。
来賓の滝沢亮市長は「三条市のみならず燕三条という地をさらに県内に、全国に発信していけるすばらしい施設になることを期待する」と述べた。
JR東日本新潟支社の小川治彦支社長は、朝ドラ『舞い上がれ!』で「舞ちゃんが工場と工場をつなぐ、全国とつなぐ取り組みを毎朝、やっている」とし、「全国からこのサロンに若い力を集めて新しいものを作り出す取り組みを進めたい」、「学生と地域との交流で新しい価値、イノベーションが生まれていくと信じる」、「われわれのもつ首都圏のネットワーク、プレイヤーと、地域の皆さんをつなぐ取り組みを精一杯やっていきたい」と期待した。