新潟県三条市と株式会社ナガワ(高橋修代表取締役社長・東京都千代田区)は23日、災害時におけるレンタル機材の提供に関する協定を締結した。
協定では、三条市で地震、風水害などの災害が発生したときに市の要請に基づいてナガワから市へユニットハウス、仮設トイレ、エアコン、備品各種、発電などの機材を提供するもの。原則として三条市が災害対策本部を設置したときに発効するが、平時から情報提供なども連携する。
ナガワは1966年創業。ユニットハウスの製造、販売、レ ンタルやシステム・モジュール建築の設計・施工などを事業とする。
近年、頻発する自然災害で速やかに復興支援に取り組めるよう、2012年から全国の自治体と災害協定を締結している。3月現在で76自治体と協定を結び、新潟県内では16年に新発田市、昨年2月に新潟県と締結。三条市で3件目になった。
4月には国道8号に面した三条市上須頃地内のヤマダデンキテックランド三条店と吉野家燕三条店の間にユニットハウス展示場をオープンする。より速やかな提供が期待できる。
市役所で行われた締結式には高橋修社長が出席し、滝沢亮市長と協定書を交わした。高橋社長の「三条市の皆さんとがっちりいきません?」の勧めで、ふたりでガッツポーズで記念写真に収まった。
滝沢市長は「防災対策にゴールはなく、今後もナガワ様をはじめとして、多くの人と連携しながら防災対策のさらなる強化に向けてさまざまな取り組みを行っていく」と協定締結に感謝した。
高橋社長は、2004年の7.13水害で三条市総合運動公園に設置された仮設住宅はナガワが設置し、その後も新潟県内では中越地震や中越沖地震が発生し、「もっと早く協定を締結しておけば良かった」と話した。
また、ことし1月には石川県の羽咋市、かほく市と協定結び、その週末に断水が発生したため、飲料水や茶を供給したことも紹介。「三条市の皆さまの安心安全のために精いっぱい頑張っていく」と力を込めた。
締結式のあと三条市厚生福祉会館に設置したユニットハウスを公開した。16畳の広さがあるが、3人がかりでわずか1時間ほどで設置できるとのことで、その速さに滝沢市長も驚いてた。