株式会社ツインバード(野水重明代表取締役社長・本社:新潟県燕市)は、このほど一般財団法人日本ファッション協会が主催する「日本クリエイション大賞 2022」でFPSC(フリー・ピストン・スターリング・クーラー)を開発した技術力とその技術を搭載した新型コロナウイルス用ワクチン運搬庫の短期間での増産体制の整備の実現が高く評価され、「燕三条の職人気質がつむいだ、安全で環境に優しい冷却システム。ワクチン接種を支える」として、日本クリエイション大賞2022の「大賞」を受賞した。
【2023年3月28日 表彰式の様子 於帝国ホテル東京】
? 世界に先駆けて商用量産化に成功した 燕三条発 独自の冷却技術
FPSCは最先端の冷却技術。極低温まで冷却でき、極めて精密な温度制御や軽量・コンパクトでポータビリティに優れてるなど、従来のコンプレッサー式にはない画期的なテクノロジーだ。
冷媒には自然界にも存在する安全なヘリウムガスを使用し、環境にも配慮している。燕三条地域の技術ネットワークにより高精度の金属加工技術の協力を得たことで、2002年に世界に先駆けて商用量産化に成功した。
国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」で活躍する冷凍冷蔵庫のほか、食品・医薬などの分野でも活用されている。今後は省エネ性能を生かした産業用冷却装置として、CO2の削減、脱炭素の実現に向けた新たな需要開拓を目指している。
野水社長は、5月に開催されるG7開催記念イベント「ラスト・ワン・マイル」に挑む:日本の新型コロナ対策支援〜UNICEF・JICAによる協力現場からのレ ポート〜に登壇予定。今後も国際機関との連携を深め、SDGsのひとつ「すべての人に健康と福祉を」の達成に向けて、グローバル規模でのコールドチェーンの構築や医療サービスの拡充に参画していく。
日本クリエイション大賞は、日本商工会議所と東京商工会議所が母体の一般財団法人日本ファッション協会が主催。製品、技術、芸術・文化活動、地域振興、環境、福祉など、ジャンルを問わずクリエイティブな視点で生活文化の向上に貢献し、次代を切りひらいた人物や事象などを表彰対象とする顕彰事業。