越後の禅僧、良寛(1758-1831)の遺徳を顕彰する新潟県長岡市の長岡良寛の会(安達武男会長)は13日、14日の2日間、良寛ゆかりの地、長岡市和島地区にある「道の駅 良寛の里 わしま」で「良寛・貞心尼 手まり茶会」を開き、2日間で約400人が参加する。
長岡市内で2年前の第1回は安善寺、昨年はもみじ園で開き、今回で3回目。これまでは良寛とあまり縁のない地での開催だったが、和島地区は良寛と貞心尼の出会い地なので、「良寛・貞心尼」と冠した。
加えて茶室「指月亭」を「良寛席」、お休み処「和らぎ家」を「貞心尼席」とそれぞれ名付けた2席を設け、長岡良寛の会会員の長岡市内の茶道家が席主を務めている。
「良寛の里美術館」に設置されている「指月亭」は趣がある。1991年に建てられた豪華な茶室で、趣がある。13日は戸を開け放って外にもいす席を設け、朱傘も開いた。
席主は石州流の小林宗美さん。菓子は良寛にちなんで「手まり」を用意した。絶好の五月晴れに恵まれた。和服の客も目立ち、新緑の香りに満たされたゆっくりと時間が進む空間で格別な一服を味わっていた。
「和らぎ家」では、宗へん流長岡支部の桑原宗夏さんが席主を務た。菓子は「やまぶき」。別の部屋では点心をふるまった。14日は裏千家淡交会の眞島宗俊さんと表千家の太田藤絵さんが席主を務める。
長岡良寛の会会長の安達武男さん(81)は「時期も天気も良く、今まで100人、200人の参加だったが、今回は400人も参加して盛会で喜んでいる」と話していた。
また、この茶会にあわせて良寛の里美術館の良寛関連の土産コーナーを充実させ、「和らぎ家」で開かれている手まりの教室の生徒が製作した手まりの展示も行われている。