20、21日の燕・戸隠神社春季祭礼で4年ぶりに神輿行列 「今後の祭禮行事を見直す、検証の年に」と星野宮司 (2023.5.18)

取材依頼・情報提供はこちら

新潟県燕市の旧燕町の氏子10町内を鎮める戸隠神社(星野和彦宮司)は20日(土)を宵宮、21日(日)を大祭に春季祭礼を行う。ことしは4年ぶりに神輿(みこし)行列も出て感染禍前の春祭りの姿を取り戻す。

20、21日と春季祭礼の燕・戸隠神社
20、21日と春季祭礼の燕・戸隠神社

春祭りをにぎやかに彩る木場小路万灯組と横町万灯保存会の2つの万灯と上横町神楽組の獅子神楽がいずれも4年前とほぼ同じ形の内容で行われ、戸隠神社もほぼ元通りの行事に行われる。

20日は午後7時から宵宮祭、21日は午前9時半から市中はらい、午後1時から例大祭の神事を行って砂盛参拝を行う。砂盛は氏子町内の結界3カ所に設置。神輿行列を編成して秋葉町、新町、中央通3の順に砂盛で参拝する。

神輿行列は、大てんぐとからすてんぐが1人ずつ、四神旗4人、刺羽2人にさい銭、社名旗、太鼓台、それに神職4人と万福寺の僧りょ3人などで編成する。

昨年、1カ所の砂盛の参拝で踊りを奉納した木場小路万灯組がことしは3カ所ですべてで踊ることになった。午後4時半から拝殿で神楽舞(稚児舞)の奉納があり、7時半から木場小路万灯、8時から横町万灯の舞い込みで終わる。9時を過ぎると祭りの人出が一気に少なくなるため、30分ほど繰り上げて9時までにはすべて終わる。

ことしの春季祭礼に向けて星野宮司はコメントを寄せた。限界集落となりつつある中心市街地の氏子町内は祭礼行事の継続が困難になっており、「『歴史伝統は守り伝えるもの、しかし時代と共に移り変わるもの』と心に留めて、今後の祭禮行事を見直す、検証の年にしたい」としている。コメントの全文は次の通り。

戸隠神社・星野和彦宮司のコメント全文

令和5年 戸隠神社春季祭礼

戸隠神社・星野和彦宮司
戸隠神社・星野和彦宮司

感染症も、落ち着き、四年振りに宮神輿や萬燈が街に出ての賑やかな祭禮行事が行われる。

市民の楽しみにしているお祭りである。天候に恵まれ多くの人出を期待している。関係者は、本番当日にむけて、年明けから、連日の会合や稽古を続けている。この努力に対しては、大変な敬意を表している。

感染症前から、危惧されていることではあるが、燕市内10町内で構成される戸隠神社の祭禮行事は、ここで再考しなければならない。

いうまでもなく伝統文化を守り伝えていくことは、当然である。また宮司として、これを伝えていく使命があると思ってもいる。

しかし、それを守り伝えてきた、昔ながらの祭禮行事執行には、無理がある。また現状の氏子町内に、伝統行事だからという理由で依頼することも憚られる。

何となれば、かつては、燕や西蒲原の中心市街地として、従業員や職人を抱え工場や店舗が軒を連ねアーケードの元では、買い物を楽しむ市民であふれかえっていた華やかな時代もあった。

住宅団地や工業団地の郊外への移転と急激な少子高齢化の波は全国的とはいえ、かつての中心市街地であった氏子町内に買い物難民対策として「とくし丸」が来る地域に変貌してしまった現在、過去の賑やかな祭禮行事を氏子町内に望むのは無理である。全国的にも珍しい、かっての中心市街地の「限界集落」が、戸隠神社の氏子町内である。

そもそも戸隠神社の祭禮行事は、氏子町内ごとに「奴町内」「天狗町内」という役割があり、そこに他町内や神社が関わることが出来ない習わしである。町内から若手がいなくなり、住民の多くが高齢者である。またいつの間にか、町内所有の祭器具も散逸し、町内の義務だからと、祭禮行事への参加を呼び掛けることは出来ない。

幸いにして、萬燈町内も厳しい町内事情がある中で、関係者の将来を見越した運営努力により、今日まで父祖の残した伝統行事を守り伝えてきていただいている。今後はこの萬燈を中心に「戸隠神社の祭り」として位置づけ広報していければと思う。

四年振りの今年は、早くも市外県外からも、萬燈行事の拝観や写真撮影の問い合わせが神社にも届いている。期待は大さい。

「歴史伝統は守り伝えるもの、しかし時代と共に移り変わるもの」と心に留めて、今後の祭禮行事を見直す、検証の年にしたい。

宮司として出来ることは、氏子崇敬者の平安安寧を祈ることである。創建の歴史に鑑み岡部家万福寺のご協力を得て、全霊でこのことに努めたい。


spacer コンテンツ
spacer ショップ検索

公共施設も検索可能
分類別検索はここ

...詳細


燕三条のお悔やみ情報「縁をむすぶ」
三条パール金属スタジアム・サンファーム三条
公益財団法人燕西蒲勤労者福祉サービスセンター「タンポポ」
外山産業グループ 外山産業、外山工業、グリーンライフ、メッツ
損害保険・生命保険・資産運用のことなら株式会社エフピーエム
スノーピーク オフィシャルサイト アウトドア/ナチュラルライフスタイル用品 製品 製造・販売メーカー
スポンサードリンク

■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved.
三条・燕、県央の情報「ケンオー・ドットコム」kenoh.com