新潟県加茂市の青海神社(古川洸宮司)の春季例大祭「加茂まつり」が20日(土)宵祭、21日(日)大祭、22日(月)太々神楽と3日間に渡って行われる。ことしは3基の神輿が渡御する御神幸(ごじんこう)や露店が4年ぶりに復活する。
青海神社は青海神社、賀茂神社、賀茂御祖神社の三社御本殿を合殿してまつっている。20日午前8時半から神社拝殿で行う青海神社宵祭で始まる。
21日は午前10時きから拝殿で大祭のあと午後1時半から二の鳥居付近で降神の儀を行って2時に御神幸が出発する。三社の御霊(みたま)を移した3基の神輿(みこし)をそれぞれ西加茂地区、商店街、下条地区が担当する。
古川宮司は馬に乗り、てんぐや稚児も含めて約500人で御神幸行列を編成。加茂市内大通りを渡御、秋房で折り返して矢立、御神事場で神事の後、加茂駅前を通って神社へ戻る約6kmを4時間ほどかけて進む。
特徴的なのは、生後1年くらいまでの赤ちゃんをおんぶした若いお母さんが、赤ちゃんに豪華絢爛な産衣をかけて歩く行列。加茂御祖神社の祭神、玉依媛命(たまよりびめ)に、愛児が健康で美しく育つようにとの祈りを込めて供奉することから「乳母祭」とも呼ばれる。ことしは50組ほどの親子が参加を予定している。
そして22日は午後1時半から神楽殿で行われる太々神楽(だいだいかぐら)で締めくくる。
新型コロナウイルスの感染拡大で3年続けて御神幸を休んでいることもあり、少しでも早くスタートを切りたかったが、実施が決まったのが1カ月前の4月20日。時間がなかったが、ことしは御神幸が日曜に当たったのに助けられて必要な人員をどうにか確保できた。
青海神社にとっては1年で最も大きな祭り。古川修権禰宜(ごんねぎ)は「祭りで盛り上げて、まちの元気をこの町の皆さまに発信できたらと思う」と話している。