新潟県三条市上須頃で建設が進む済生会新潟県央基幹病院近くで隣り合う三条市立大学(アハメド・シャハリアル学長)と三条看護・医療・歯科衛生専門学校(追手巍校長)の学園祭が20日、21日の2日間、同日開催されており、それぞれキャンパスを地域の人たちに開放してさまざまなイベントを行っている。
2020年開校の三条看護・医療・歯科衛生専門学校、翌21年開学の三条市立大学とも新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いて昨年、初めて学園祭を開いた。ただ別々の日に開催したので、どうせなら一緒にとさっそくことしは同日開催となった。
ただ、この日は三条市内の多くの小学校で運動会が開かれたせいか、両校とも昨年より静かなスタートのようだった。
両校をつなぐ渡り廊下、名付けて「愛の懸け橋」がある。これまで感染防止などを理由に通行できなかったが、これを機に開通、初めて通行可能になった。
これについて両校の開設に力を尽くした前の三条市長の国定勇人衆院議員はツイッターで「男性が多い大学と女性が多い専門学校。食堂は敢えて大学側にしか作りませんでした。意味、分かりますよね?」と投稿した。
もっとも以前、国定氏は最初からねらったのではなく、事業を進めるなかでこの道筋に気付いたと話している。また、国定氏は三条看護・医療・歯科衛生専門学校が開校してから学校に立ち入ったのは初めて。「市長時代に夢をもって開校したものが、もうことし卒業生生まれて、県央地区の就職率が44%ということで、願わくばこれを60%、70%にまで伸ばしていっていただきたい」と期待した。
三条市立大学は大学祭「三燕祭(さんえんさい)」を学生でつくる実行委員会の主催で開催。ステージ発表は学校の設備を生かして木製のペン立て作りや自分だけの香水づくり、3Dカラープリンターでオリジナルキーホルダー作りなどのワークショップがある。学生が運営する模擬店やキッチンカーも呼び、まさにフェスティバルだ。
三条看護・医療・歯科衛生専門学校は学園祭「春フェス2023 in HOSP!」。歯型を取る石こうで作ったオブジェに香水を染み込ませてアロマストーン作り、歯の研磨体験、フッ素が酸化を防ぐ効果の実験、自分で聴診器を着けて血圧測定など、こちらも設備を生かして学生の気分も味わえるコーナーを用意している。
両校とも子ども向けに縁日風の遊びのコーナーを設けており、老若男女を問わず楽しめる内容になっている。