新潟県燕市吉田地区の吉田天満宮(吉田下町)で24日、25日と大祭が行われており、4年ぶりに出店制限をなくした露店は147店が出店し、宵宮の24日は夕方から学校を終わった子どもたちが続々と訪れて感染禍前と変わらない大にぎわいとなった。
吉田天満宮は、燕市吉田地域の大地主だった今井家の当主が菅原道真の天神像をまつろうと家の真向かいの方向に建立したのが始まり。「天神さんの日」の縁日とされる25日に大祭、前日24日に宵宮を行っている。
神事くらいしか行事がないが、近郷の祭りと比べて露店が多いのが特徴。感染禍前の4年前は171店が出店。ことしはそれには及ばなかったものの、今井家前の目抜き通りには昨年の112店を大きく上回る147店が並んだ。
出世天神と称して祈願すると立身出世すると言われ、祈願の記念に祭りで植木を買うと成木になるころに願いが成就するとされたことから、かつては植木を売る露店が多かったが、ことしの植木の露店は1店だけと風前のともしび。風情のある金魚売りも1店だけだった。
吉田天満宮から歩いて10分ほどの吉田駅は、越後線と弥彦線が乗り入れていることもあり、学校帰りに途中下車して訪れる高校生も多く、夕方からみるみる人出が増えて夜は人をよけて歩かなければならないほど混み合った。
吉田天満宮は民間で建てた神社の割には地元の信仰心は厚く、日中から拝殿で参拝する人が切れ目なく、夜は参拝の順番待ちの行列ができてていた。
恒例で、天満宮大祭に合わせて24日、25日と近くの中町ふれあいセンターでは池坊華展が開かれており、吉田地区の生け花の教授らが20瓶を展示して文字通り祭りに花を添えている。