帝国データバンクの調べでは、金物卸業の株式会社吉村久幸商店(資本金1000万円、三条市東三条2、吉村考平代表)は、20日付けで事業を停止し、事後処理を城西哲昌弁護士(三条市東三条1、片桐・坂西・阿部法律事務所)に一任した。負債は約8000万円。
同社は1951年(昭和26)創業、69年(昭和44)1月に法人改組した金物卸業者。大工道具や工具、園芸用品、金物雑貨などの金物類を地元メーカーから調達し、関東方面の中小規模の金物販売店へ販売。2007年12月期には年売上高約1億4000万円を計上していた。
しかしその後、ホームセンターの台頭による競合激化などで事業縮小や廃業する得意先が増加。得意先数が減少するなかで受注減少に歯止めがかからず、2022年12月期の年売上高は約5000万円までに低下し、連続赤字を背景に大幅な債務超過に陥っていた。
この間、22年11月期に前代表が死去。息子の現代表が事業を承継するも売り上げ減少に歯止めがかからず、厳しい資金繰りが続くなかで、事業継続を断念した。