6月下旬になって新潟県内各地でホタルの飛翔がピークを迎えており、新潟市西蒲区岩室温泉では「冬妻(ひよつま)ほたる」と呼ぶホタルが乱舞して幻想的な世界を見せてくれている。
岩室温泉の温泉街から徒歩数分。岩室払川の周辺でゲンジホタルが舞う。ホタルは水のきれいな川で育つ。岩室温泉にわく清水「冬妻清水」にかけて「冬妻ほたる」と呼ばれる。
「岩室ホタルの会」は、川にホタルの水生幼虫がえさにする巻き貝「カワニナ」を放流している。
ことしも21日から7月2日まで「冬妻ほたる祭り2023」を開き、岩室ホタルの会の会員がホタルが飛ぶ地域の入り口で見物客を案内し、自由に短冊に願いごとを書いてタケに下げてもらっているほか、イベントも行っている。
26日は約200匹のホタルが飛び、約400人が見物に訪れた。岩室払川に沿った道を案内所から300メートルほど上流方向へ歩いたあたりが最もホタルがたくさん飛ぶところ。視界に一度に10匹、20匹とまとまった数のホタルが明滅させる光を見ることができる。岩室ホタルの会の会員によると昨年よりたくさん飛んでいると言う。
訪れた家族連れや浴衣を着た岩室温泉は「こんなの見たことない!」、「クリスマスツリーみたい!」と見たこともない数のホタルの乱舞に驚き、「ひとつ願いがかなったね」と話すカップルもいた。
見物客は前週末がピークで、24日は3,000人、25日は2,000人が訪れた。今週いっぱいは観賞を楽しめそう。ただ雨が降っているとホタルは飛ばず、蒸し暑い夜がお勧めだ。