野菜の栽培が盛んな新潟県燕市にあるJA新潟かがやき燕集出荷場(東太田)で夏野菜の出荷が本格化。大玉の春トマトが出荷の最盛期を迎え、ナスの出荷も始まった。
JA新潟かがやきの大玉トマトの出荷量は、JA新潟市に次いで県内2位。そのJA新潟かがやき全体の出荷量の約8割を燕集出荷場が占める一大産地だ。
大玉トマトの代表品種「桃太郎トマト」は、ふっくらとした丸い形で、甘みとほどよい酸味、しっかりとした果肉が特徴。燕地区では桃太郎トマトを22人が290アールで栽培している。
出荷は8月上旬まで続き、総出荷量は280トンを見込みむ。トマトは夏野菜のイメージだが、出荷が始まる5月下旬から6月中旬のはしりが最も甘くておいしい。
農業に就いて13年の坂爪孝博さん(36)は、燕市佐渡の中ノ口川左岸河川敷の畑で4000〜5000本のトマトを栽培する。27日もビニールハウスで収穫作業を行った坂爪さんは「ことしは大きな天災もなくて非常においしいトマトができた。ここら辺のトマトは皮が薄いので、とくに生食でもらえるとうれしい。みんな暑いなかで必死になってとってると思うのでぜひ手に取っておいしく食べてほしい」と話した。
また、燕地区で生産が盛んなナス「十全ナス」は新潟の夏野菜として最も親しみのある野菜。皮の柔らかさと実がぎゅっと詰まって甘みがある。
ことしは8人の生産者が約60アールで作付けし、9月下旬まで約8トンの出荷を見込む。盆にかけてナス漬けの消費が増え、十全ナスの需要も高まる。
このトマト、ナスは県内外の市場に出荷されてスーパーなどに並ぶほか、燕集出荷場敷地内の農産物直売所「よりな〜れ燕いち」でも買える。