新潟県三条市を中心とした美術作家の祭典「三条美術協会展」が1日、三条市体育文化会館で開幕。開場式とテープカットが行われ、会場を彩る63の多様な作品が鑑賞の目を待っている。
1991年に三条市を拠点とする美術団体が大同団結して発足した三条美術協会(池浦倫之理事長・会員80人)の主催で毎年開かれ、今回で第23回となった会員展。日本画8点、洋画11点、彫刻7点、工芸8点、書道20点、写真9点の63点を一堂に集めて3日まで開かれている。
ことし12月に開かれる三条市若手芸術家支援事業で取り上げる洋画家の高校教諭高井将行さん(57)=燕市=の作品「行人」(80号)も展示している。高井さんは水墨画家高井茂さん(88)=三条市=の二男で、光風会会員でことしは日展会友になっている。
美術愛好者は減る一方で、三条美術協会の会員数にも影を落とす。昨年より10人減って80人になった。賛助会員も含めて303人で発足した30年余り前とは隔世の感がある。
理事長の洋画家、池浦倫之さん(68)は、「いろんな団体と一緒になった取り組みを考えていきたい。美術のハードルを高く考えて戸惑っている人もいる。敷居を低くし、パイが限られているので、みんなで盛り上げる仕組みをつくりたい」と来年に向けた思いを話した。
午前9時から午後6時まで、最終日3日は午後4時まで、入場無料。