新潟県村上市で6、7日の2日間、西奈弥(せなみ)羽黒神社御遷座390年祭となる村上大祭が行われた。4年ぶりの通常開催で、「おしゃぎり」と呼ばれる山車がはやしを奏でながら町を練り歩いた。
村上大祭は羽黒神社の遷宮を祝う遷宮祭として始まったとされ、彫刻を施し村上伝統の漆塗りや金箔(きんぱく)で飾られた絢爛(けんらん)なおしゃぎりの運行は圧巻。おしゃぎりは高さ5メートル以上ある2階構造で、2階には大黒天、大天狗、恵比寿などの乗せ物を飾る。2018年に「村上祭の屋台行事」として国の重要無形民俗文化財に指定されている。
また、新潟三大高市(たかまち)のひとつに数えられ、市役所周辺に露店がずらりと並んだ。2日間とも好天に恵まれて沿道は祭り見物の人たちでにぎわい、おしゃぎりが通過する間は「いったん仕事は終わり」と仕事の手を止めて江戸時代から続く祭り風情を時間を忘れて味わっていた。