「特定非営利法人にいがた災害ボランティアネットワーク(NSVN)」(李仁鉄理事長・新潟県三条市元町)は、九州北部豪雨の被災地へ災害支援資機材を送るため14日、備蓄している資機材を搬出し、トラックへ積み込んだ。
三条市が大きな被害を受けた2004年の7.13水害でたくさんの資機材が寄せられたのを契機に、各地で大きな被害が発生するたびに被災地へ資機材を送って復旧作業に役立ててもらっている。
今回は福岡県社会福祉協議会からの応援要請があり、久留米市に向けて発送した。積み込み作業には一般の2人を含めボランティアネットワークの職員をはじめ燕三条青年会議所、三条商工会議所青年部、三条市社会福祉協議会などから23人が参加した。
積み込んだのは、一輪車約50台やスコップ、バール、竹ぼうき、デッキブラシ、ポリタンク、それに三条市・ハイサーブウエノが寄付してくれた強い味方の高圧洗浄機など。バケツリレーの要領で13トントラックの荷台に次々と載せ、1時間ほどで作業を終わり、資機材を満載して被災地へ向けて出発した。
資機材には「高島市災害」、「総社市社会福祉協議会」、「京都府災害VC」、「大仙西」など、資機材を届けた被災地で付けられたラベルが残っているものがあり、いわば災害と戦った歴戦の道具だ。
12日夜から13日にかけて富山、石川県では線状降水帯が発生し、とくに富山県南砺市は一部の地域が孤立するほどの大きな被害が出ており、資機材の発送は「次は富山か」と被害の大きさを心配する人もいた。
ボランティアネットワークの元会員の五泉市の会社員・間健太郎さん(50)は、7.13水害からボランティア活動を続けており、昨年8月の記録的豪雨で被害を受けた関川村のボランティアに入っおり、「これ以上、被害が及ばなければいい」と願っていた。
ボランティアネットワークの多川孝義副理事長は「現場で活動するだけがボランティアや被災地支援ではなく、現場の人たちが使える道具を送って現場に出る人を支える活動も立派な支援活動であり、ボランティア活動。皆さんの気持ち、力がきっと間違いなく久留米の方で生かされると思う」と参加者に感謝した。