幅5センチの平たいラインの上でバランスをとってアクロバチックな技を繰り出すトランポリンと綱渡りが融合したようなスポーツ「スラックライン」。その全国大会で優勝した新潟県三条市の中学生プロライダーが13日、滝沢三条市長に優勝を報告し、全国一を極めたパフォーマンスも披露した。
優勝したのは県立燕中等教育学校1年の田口三華さん(13)=三条市東三条1=。3歳でスラックラインを始め、小学校3年生で大会デビュー。2021年度の全日本選手権大会小学生の部で2位、22年度は1位で2年連続で三条市表彰を受賞。22年1月には小学校5年生でスラックラインのメーカー「GIBBON SLACKLINES JAPAN」のサポートプロライダーとなった。
今回は5月4日、5日と東京・お台場海浜公園で開催された「第5回 GIBBON BEACH GAMES in JBG Fお台場2023」(GIBBONBEACHGAMES)の中学生以下が対象のジュニア女子で初優勝を飾った。
今回の大会では、予選を行ったあと上位4人で決勝トーナメントが行われた。1対1でそれぞれ持ち時間を使ってラップのように互いに技を出し合い、相手の技を見ながら勝てる技を繰り出す。「相手のを見て自分が考えながらやるので、いつものようにうまくできたりできなかったりするのが難しい」と三華さんは言う。
全国大会は三華さんのいちばんのライバルがいつも優勝しているが、今回は三華さんに軍配が上がった。「優勝できる自信はありましたか?」と滝沢市長に聞かれた三華さんは「ありました」と笑顔できっぱり答えた。
毎日2時間、練習し、技を練習したり、技をつなげるコンボで難易度を上げる練習をしている。新しい技はできている人の動画を見て研究してからトランポリンでやってみて、自信がついたらラインでやってみる。
三華さんは「姉ができる技はやりたくなっちゃう」、千夏さんは「妹ができたら悔しいので負けないように頑張る」。姉妹はクラスが違うので対戦することはないが、良きライバルであり良き練習仲間だ。
滝沢市長は、三条市表彰で三華さんの活躍を知っていた。滝沢市長に目標を聞かれて三華さんは「次の目標は、この大会でもう1回、優勝したい」、千夏さんは「一般クラスはほとんどプロのライダーなので、わたしもその選手に勝てるくらいの力をつけて大会で上位に入れるように頑張りたい」と答えた。
井栗の倉庫を借りて毎日、練習を行っているが、圭一さんは「一緒に練習できる仲間を増やしたい。日々、三条市グリーンスポーツセンターでGS体験会をやったりしている」とふたりの活躍が選手の増加につながることに期待している。
優勝報告のあと、体育館にスラックラインを設置してデモンストレーション。スラックラインの基本から、ジャンプして横に1回転したり、前や後ろに1回転する技やバランスを披露した。見学する市職員はバランス感覚の良さや高く飛び上がって開店したりの妙技に「うぉー!」と驚きの声を上げたり、拍手したりした。
最後に三華さんは「今後の目標は世界で活躍できるような選手になってより多くの人にスラックラインの楽しさを伝えていきたい」と力を込めた。