高校看護科3年と続く看護専攻科2年の5年の一貫教育で看護師へ近道を加茂暁星高校(草間俊之校長・新潟県加茂市)は、小中学生に医療や福祉の魅力を知ってもらおうと15日、キャンパスを開放して初めて看護の職場疑似体験を行った。
感染症の影響で中学校が職場体験を中止。病院や介護施設での職場体験も同様で、このままで看護や福祉の仕事を知ってもらう機会がなくなるため、楽しみながら看護の仕事を体験することで興味もち、ひいては加茂暁星高校への進学にもつながればと企画した。
ボランティアを希望した25人の生徒が実習着を着て運営を担当。プロの手洗いと傷の消毒、聴診器の使い方やナースコールの対応、胎児心音の観察や新生児の世話などを体験してもらったほか、子ども向けに看護師さんごっこや実習室探検クイズも行った。
職場疑似体験のちらしを加茂市内の小学校6年生と中学校3年生全員と園児などに配布した。事前に72人が参加を申し込んだほか、当日参加もあり、生徒の指導で、妊婦の人形におなかに胎児心音聴診器をあてて胎児の心臓の音を聞いたり、赤ちゃんの人形を抱いたりした。
来年3月1日には三条市に県央基幹病院が開院する。高齢化も進んでますます医療関係者が必要になっているが、人材確保は厳しい状態が続いており、担当教員は「これからの時代、看護や福祉に携わる人が増えてほしい」と話していた。