新潟県は19日、加茂市の「加茂屏風(びょうぶ)」を新潟県伝統工芸品に指定した。2022年1月の制度創設以来、県伝統工芸品の指定はこれで15品目になった。
加茂屏風は株式会社大湊文吉商店(加茂市秋房)が製造する。1930年(昭和5)から加茂で製造が始まった加茂屏風は、桐たんすの製造などにより培われた木材加工の技術や加茂紙などの地域資源が活用され、産地を代表する工芸品になった。
加茂に根付いていた木工や紙材料の取り扱い技術により、表装屏風、簾屏風、障子屏風、格子屏風の4種類の屏風を製造し、現代の生活シーンにあわせた商品やデザイン性を付与しているのが特徴だ。
新潟県伝統的工芸品は、伝統工芸品産業の発展を目的とした制度で、経済産業大臣指定の伝統的工芸品は除く。県央地域ではこれまで三条市の三条六角巻凧と大谷地和紙、加茂市の加茂紙が指定されている。