プロスノーボーダーとして活躍する三条市内の10代の選手、村上広乃輔(むらかみ こうのすけ)選手(13)=本成寺中2年=と山崎月(やまざき つき)選手(18)=開志国際高校3年=の2人が公益財団法人全日本スキー連盟の2023/2024シーズンのスノーボード・ハーフパイプの強化指定選手に選ばれた。3年後の2026ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪への出場に大きく前進。10日、2人そろって滝沢亮市長を訪問し、冬季五輪の出場を宣言した。
2人とも三条市本成寺地区に住む。2人とも昨年初めて出場した国際大会、オーストラリア・ニュージーランドカップで足並みをそろえるように男女それぞれの2位に。さらにことし3月の2023ジュニア五輪のハーフパイプでやはり2人とも3位とシンクロしている。そうした実績を評価され、4月に2人とも次期シーズンの強化指定選手に選ばれた。
2人は山梨の室内ハーフパイプ施設と村上市のジャンプ施設で練習している。村上選手のあこがれは、2022北京冬季五輪でハーフパイプ金メダルの村上市出身、平野歩夢選手(24)。平野選手が初めて成功させた最高難度の大技「トリプルコーク1440」を成功させることが今の村上選手にとって冬季五輪への切符だ。
村上選手は「トリプルコーク1440ができればミラノ五輪に出れると思う」と話した。滝沢市長にに「どれくらい練習すればいけそう?」と聞かれると「もうちょっとマットで練習し、完成度を上げていったら立てると思う」。さらに「今シーズン中にいけそうですか?」と突っ込まれると「いけたらいきたいです」とにっこり。
山崎選手のあこがれは、北京冬季五輪のハーフパイプで3位入賞した妙高市出身の冨田せな選手(23)。山崎選手はミラノ冬季五輪に向け、「新しい技を完成させられるように頑張っている」。
山崎コーチは、ふたりとも目標だった冬季五輪が今はリアルになってきたが、出場するには新潟県の平野兄弟や冨田選手に勝っていかなければならないと話した。「あこれがれの選手が今、ライバルなろうとしているのはふたりとも実感してやっている。追い付いてもだめ。追い越さないければならないというところを自覚して練習している」、「それは簡単ことではなく、そのために毎日、練習している」。
冬季五輪ではふたりは16歳と21歳になり、「いちばん柔軟性もあるフィジカル的にもいちばんいいところになる」と期待。「スキー場も何もない、ウインタースポーツとも縁のないこのまちに生まれて、たまたま同じ時期に同じスポーツを頑張って、このまちから世界に出る選手が2人も出るのは快挙だと思うし、なんとかこのスポーツに力を入れ三条市のいいところもアピールしながら頑張っていきたい」と話した。
市長訪問後、報道関係者からの質問に村上選手は「今後はあこれがれの選手を追い越していけるように頑張っていきたい」、「山崎選手は「2026年のミラノ五輪に出場するという夢に近づけたと思うし、それに向けて頑張っていきたい」と話した。