「庖丁工房タダフサ」(曽根忠幸代表取締役・新潟県三条市東本成寺)は、9日から11日までの3日間、4年ぶりの包丁職人体験と真夏の感謝セールを行っている。
包丁づくりを夏休みの自由研究にと始まった企画。今回は日常的にも使い勝手の良い小三徳庖丁を高級な青紙鋼とステンレス、差込柄を素材に作ってもらっている。
スプリングハンマーを使った鍛造作業からプレス、電気炉での焼入れと空冷作業、砥車(とぐるま)での仕上げ研磨まで、工場の仕事を止めて各専門職人の個別指導している。
あわせて直営店では、真夏の感謝セールを行い、土産でも人気の家庭用包丁シリーズのほかアウトレット品を販売している。
9日、10日の2日間で県外からも含め約30組の参加があった。10日の三条市は全国2位の39.6度まで気温が上がる酷暑。それでも工場は窓を開け放ち、所々にスポットクーラーも設置してあるので思ったほど暑くはなく、水を使う砥車の仕上げ研磨ではほっとする涼しさも味わえた。
地元月岡小学校4年生の男の子は工作で好きで、家で料理を手伝うこともあるので自分の包丁がほしいと参加を申し込んだ。「いちばん最初のはたくところがおもしろかった」と熱した鉄をスプリングハンマーでたたく作業を楽しんでいた。
11日の包丁づくりは午前中だけ行うが原則として事前申し込みした人が対象。ショップは午後5時まで、包丁の研ぎ直し持ち込みは閉店1時間前まで。当日受け付けで庭師と作るオリジナル苔玉づくり(1人3,000円)もある。問い合わせは「庖丁工房タダフサ」(0256-32-2184)。