新潟県燕三条地域で夏休みに小学生が親元を離れて4泊5日で100kmの完歩を目指す毎年恒例の「寺子屋つばさ100km徒歩の旅」。ことしは2泊3日で約70kmに短縮して18日から20日まで行われている。
ことしで第16回。感染防止のため2年連続で中止して昨年は1泊2日で25kmを歩くショートバージョンで復活した。ことしも元通りとはいかなかったが、来年のフルスペック開催を目指して日程と距離を伸ばした。
4年生以上の燕三条地域の小学生が対象で、ことしは4年生10人、5年生12人、6年生11人の男子18人、女子15人の33人が参加。住所の内訳は三条市21人、燕市9人、加茂市2人。
実行委員会の嘉瀬一洋会長(54)は、ことしは過去最高に暑く、子どもたちには熱中症にならないよう水分と塩分の補給を欠かさずに健康を管理するよう話した。
保護者にも、つい先日までのフェーン現象による猛烈な酷暑が続くようなら中止も検討したと話した。子どもたちに親元を離れて自立をうながす目的があると同時に、保護者にも子どもの情報から隔絶されて過ごすことに意義があり、「ぜひ子どもたちが頑張る姿をゴールで見届けてほしい」と再会で何かと感じとってくれることに期待した。
フェーン現象は収まったとはいえ、この日も三条市は午後1時半の気温が35.4度。前夜は熱帯夜で午前6時の気温は26.8度とここ数日より過ごしやすいとはいえ、猛暑に変わりはない。歩けば一気に汗が噴き出し、スタートしてから3.2kmの最初の休憩ポイント、旧荒沢小学校では首にひしゃくで水をかけてらもらい、テントの下で休み、水分をとった。
事業の運営は燕三条地域の社会人10人と直接、子どもたちのリーダーを務める県内の大学生13人、中高生スタッフ8人。この大学生13人のうち4人は小学生のときにこの事業に参加した。そのなかには過呼吸気味で泣いてゴールした人もいる。
小学生のときはお兄さん、お姉さんに引っ張られていたのが、今では子どもたちを引っ張る側に。「しっかり目を見てお礼を言おうね。伝わってなかったらお礼じゃないから」、「きれいに整とんしようね」と子どもたちに言うべきことはビシッと諭していた。
今回は弥彦線で燕三条駅から弥彦駅前で電車に乗る以外は4泊5日のときとほぼ同じルートを歩く。18日は大崎山の三条市グリーンスポーツセンター、19日は燕市民体育館に宿泊。最終日20日は弥彦山登山を行い、午後に弥彦中学校へゴールする。