新潟県三条市の三条市立大学(アハメド・シャハリアル学長)は19日、小中学生を対象に体験型科学イベント「サイエンス&テクノロジープログラム for キッズ」を開き、8つの科学実験に夏休みの小中学生106人がチャレンジした。
三条市立大学の設備を生かし、工学部の教授陣と大学生スタッフが子どもたちに科学の世界を紹介するもので、ことしで3年目。夏休みの思い出に、自由研究のヒントになればと、8種類の科学実験をいずれも午前と午後の2回、行った。
年々、内容を充実させ、ことしは昨年より3種類、増やした。「自作ソーラーカーレース」、「トコトコ缶ロボットを作ろう」、「光で脈を測ってみよう」が新しい。
「自作ソーラーカーレース」では、ソーラーカーを組み立ててからタイムレースで競った。「トコトコ缶ロボットを作ろう」は空き缶で斜面をバランスを取りながら下っていくロボットを作った。
「光で脈を測ってみよう」は、LEDを動脈に当てて反射光を計測することで、オシロスコープに脈拍を表示するもので、脈拍を上げるために教室の外へ出て走る子どもも。科学的好奇心を刺激して子どもたちはそれぞれの実験に熱中した。
「トコトコ缶ロボットを作ろう」にチャレンジした小学校4年生の男の子は「ロボットがおもしろそうだった」と親に勧められるまでもなく自分から進んで参加。「そんなに難しくなかった」と教授も驚くペースでロボットを完成させていた。
ほかにも夏休みも残り2週間足らずとなり、「子どもが何も自由研究をしていないから、これに賭けている」、「思った以上に専門的な実験で驚いた」と話すお母さんもいた。
シャハリアル学長は、来年は1日だけでなく、何日間かかけたプログラムにしたいと話し、三条市立大学には全国から工学系を目指す学生が集まっているが、地元の子どもたちにも三条市立大学へ進学するきっかけになればと期待していた。