タケノコの産地で知られる新潟県田上町で昨年秋、初めて行った町内の竹林のライトアップを目玉としたアートプロジェクト「たがみバンブーブー」は大反響を呼んだ。ことしも9月16日から10月15日までの開催に向けて竹あかりの製作が始まり、20日は田上町観光大使でもあるJリーグ・アルビレックス新潟のDF田上大地選手(30)も製作に参加した。
「たがみバンブーブー」は、タケノコが育つ町内の竹林の整備、保全を兼ねてタケを生かした取り組みで町づくりを測ろうと、「道の駅たがみ」を拠点に町内の団体で実行委員会を組織して昨年、初めて開いた。
関係者も驚く2万5000人もの来場者を集めるビッグイベントとなった。ことしは最大の注目を集めた竹林のライトアップを昨年の約2倍に拡張。町内の椿寿荘や湯田上温泉の旅館7カ所ににタケで作る竹あかりで飾るほか、日中のインスタレーションなどを計画する。
開催に向けて18日から田上町商工会会館などで竹あかりの製作を行っている。その前に長さが7〜8メートルある大きなタケだけで250本以上を竹林から切り出してきた。
竹あかりは、熊本県を拠点に国内外で活躍する総合プロデュース集団「CHIKAKEN(ちかけん)」が監修。竹あかりの作り方は、穴を開ける位置と穴の大きさを印刷した型紙をタケに張り、それをガイドに電動ドリルで穴を開けるだけなので、特別なセンスや技術は必要なく、初めての人でもすぐに慣れる。
田上大地選手もチームのユニホームを着て参加した。千葉県千葉市出身で、2020年にアルビレックス新潟に期限付きで移籍し、22年に完全移籍した。名字と町名が同じということで、ことし3月に田上町初の観光大使に就任した。
昨年の「たがみバンブーブー」に足を運び、その美しさを味わっている。「作るのは大変だけど、これがきれいな作品になると思うと楽しい」、「大きな作品のひとつになると思うので、ていねいに見栄え良くつくりたい」と展示されるようすをイメージして作業に集中した。
「これが田上町の魅力のひとつになるので、食べてもおいしいタケノコ、見ても美しいタケを田上町以外へも多くの人に知らせたい」と話していた。
また、田上大地選手は趣味で野菜を栽培しており、「道の駅たがみ」の売店で自分で栽培したジャガイモとタマネギを販売した。自身のSNSで告知したのでファン数十人が販売に合わせて来場し、一緒に記念写真撮影も行ってファンサービスしていた。