青山学院大学陸上部で箱根駅伝などで活躍し、ことし4月からGMOインターネットグループの陸上部に所属している燕市出身の岸本大紀(ひろのり)選手(22)が23日、初めての燕市スポーツ大使に就任した。
岸本さんは分水地区出身で三条高校から青山学院大学へ進んだ。2020年、22年の箱根駅伝での青学の総合優勝に貢献して、その快走が陸上界の注目を集めている。
ことし3月、岸本さんが鈴木力市長を訪問したときに鈴木市長から直接、燕スポーツ大使を新設するので就任を要請した。
燕市スポーツ大使は、燕市出身の現役トップアスリートを任命。燕市のPR、スポーツ振興の象徴的な存在としてスポーツを通じ、市民に夢や感動を届けてもらうもので、特別な任務は求めない。
岸本さんはその場で就任を快諾。環境が変わり、落ち着くのを待ち、帰省のタイミングに合わせて23日、市役所で就任式を行った。鈴木市長から岸本選手に任命書と燕市スポーツ大使としての任命書を手渡し、たすきをかけた。
燕市はこれまで燕市PR大使などを任命するたびに一般的なたすきを注文したが、今回は駅伝のたすきをイメージした特製。地元の刺しゅう店「前山刺繍」にあつらえた。
白い綿の生地のたすきに金糸で「燕市スポーツ大使」、市章と市主催「燕さくらマラソン大会」のちなんだサクラの花の刺しゅうも施した豪華版だ。
鈴木市長は、岸本選手が「活躍する姿がこれからの子どもたちに夢を与え、私も岸本さんみたいになりたい、そんな風にいろんなことに子どもたちが挑戦すること結びついていけばれうれしい」と話した。
岸本選手は、来年のニューイヤー駅伝で「活躍をして自分の走りを出すことが燕市スポーツ大使の仕事だと思っている。しっかり走って燕市をアピールできたら」と自身の役割を話した。
結果についても「期待していただいていいと思う。GMOインターネットグループは常にナンバーワンを目指す会社であって、それは陸上部も同じ。大迫傑さんも入り、戦力に関しては充実している。自分もしっかり戦力になって、タイムだけ並べてみたときに勝負できるチームなので、みんながスタートラインに立って万全の状態で挑めば優勝は見えてくる」と自信を見せた。
大学時代はけがに悩まされたが、「自分の特性上、練習を継続すればどこまで伸びていくと思ってるので、まずはけがなく1年間を通して練習するのが大きなひとつの課題」と頼もしい。
マラソンでの五輪出場が期待されているが、「次のパリ五輪はまだかなわないと思うが、次の次のロサンゼルス五輪が自分の年齢的にも、競技のキャリア的にもいちばんベストパフォーマンスと思い、まずそこをひとつの目標に頑張っていきたい」と述べた。
また、小学生のころに分水ジュニア陸上クラブで楽しく走ったことが「今の頑張りにつながっている」と振り返り、「地元に帰ってきたときにイベントに顔を出して、子どもたち一緒に走ったりして陸上の楽しさ教え、一緒に楽しみたい」。この前日も三条・燕総合グラウンドで子どもたちに指導した。