6月から新潟県燕市で暮らすウクライナからの避難民の男(49)が器物損壊の疑いで現行犯逮捕されたことについて鈴木力燕市長は31日の定例記者会見で、詳しい状況を知らないので「軽々しいことは申し上げるべきではない」と前置きしたうえで、「見知らぬ国で言葉が通じないと言う環境のなかで、何らかのストレスが行動を引き起こしたとしたら、これも戦争がもたらした悲劇のひとつと言える」と避難民に寄り添った。
避難民は燕市の知人を頼って避難し、親切心から身元引受人になった燕市民は「心中察するに余りある」とし、「今後のことは、身元引き受け人と相談したい」。
この避難民の受け入れをきっかけに燕市は生活支援一時金10万円を支給するとともに、義援金を募って避難民の生活をサポートに努めてきた。
今の段階では義援金をやめることは考えておらず、「戦争であったりとか、困ってる人に災害で困っている人に善意を差し伸べる行為は尊いもので、これはやめることではない」とし、「今回のことで今後の人道支援が国際交流に対して燕市民の間に消極的な雰囲気が漂うことにならないよう祈りたい」と心配した。
この避難民は、8月28日朝、燕市内の会社事務所の出入り口ガラス戸2枚をこぶしでたたき割り、器物損壊の疑いで燕署に現行犯逮捕された。