新潟県三条市は、株式会社スノーピーク(三条市中野原)の協力で10月1日(日)から燕三条駅や東三条駅と昨年4月に開業した複合型リゾート「スノーピーク フィールドスイートスパ」など下田地域とをつなぐ直通の快速便のバス「燕三条・下田 Outdoor Liner(アウトドアライナー)」の実証運行を行う。
運行経路は下田方面行きが燕三条駅、東三条駅、ひめさゆりパーク(高岡)、長沢駅跡、スノーピーク フィールドスイートスパの順。毎日午後から下田方面行き3便と燕三条駅方面行き2便を越後交通のバスで運行する。停車するバス停の数が少なく、距離の短いルートを通るため比較的、短い時間で目的地に到着する。
利用料金は片道で230円から650円、小学生以下はその半額になる。スノーピーク利用者に限らず誰でも利用でき、支払いはキャッシュレスはPayPayに対応。八木ヶ鼻温泉線・高校生通学ライナーバスの定期券も利用できるが、定期の区間内でも100円の快速料金がかかる。
実証運行は来年3月までの半年間で、予算は1,200万円。県、市、スノーピークで3分の1ずつ負担する。事業化を判断するための具体的な利用者数などは定めていないが、1日に30〜40人の乗車を目指す。事業化は実証運転後すぐではなく、数年のスパンで検討する。
三条市では市立大学、まちやま、民間施設のスノーピークフィールドスイートスパといった施設が次々にオープンし、来年3月には済生会新潟県央基幹病院が開院するなど、さらなる公共交通の需要が見込まれている。
昨年、スノーピーク利用者の交通手段について三条市地域公共交通協議会が行ったアンケートでは、タクシー・レンタカーの利用は10%未満だったが、車の利用者でも公共交通機関あれば利用したいという人が6割ほどあった。
滝沢亮市長は5日の定例記者会見で「燕三条・下田 Outdoor Liner」の運行により、「より気軽に下田地域に訪れ、下田地域のアウトドアの魅力を体験される方が増えることを期待している」と述べた。