三条タクシー株式会社(新潟県三条市)が運営するX(旧Twitter)アカウントの8月26日の投稿に性的な表現などがあり不適切とされて炎上した問題で、同社の女性ドライバーでインフルエンサーの「ひよりん」さんは5日、TikTokなどの個人のアカウントに動画を投稿し、9月20日付けで同社を退職の予定であることを明らかにした。
TikTokeのアカウント「ひよりん」(https://www.tiktok.com/@hiyorin_1997)で約10分間の動画の冒頭、ひよりんさんは「9月20付けで三条タクシーを退職しようと思っております」と話した。三条タクシーはドライバーとしてひよりんさんを貸切にできるサービスを行っていたが、退職予定のため、「貸切はもうできないかなと思います」。
「貸切を楽しみに来て頂いたフォロワーさんもたくさんいらっしゃったので、すごい残念だなあと思う気持ちもありますが、また違う形でひよりんを応援していただけるといいなと思います」と求めた。
このあとは質問に答える形で話した。SNSは退職しても続け、「今後は1人でSNSをしていきたい」。会社には全くセクハラはされていない。炎上について「自殺する人ってこういう気持ちなんだなみたいなことを思いました」。これからもフォロワーなどと会う方法を検討する。
これまでの貸切での活動状況や安全の配慮について話した。一方で炎上後、たくさんの人に連絡をもらって励まされ、「今回はマジで病んでない。むしろこんなにたくさんの方に私の名前も含め、知ってもらった機会になったので、私は万々歳。うれしいって思ってます。近々、近日中、頑張りたい。頑張る。できる限りは投稿したいなと思います」と前向きだ。
「これからもこんな私ですがどうぞ、応援するというよりかは温かく見守っていただけるとうれしいなと思います。では、皆さん、またお会いしましょう。ひよりんでした。おつりん!おつりん!」と締めくくった。
ひよりんさんはこの動画に先立って5日正午ごろにも「大炎上の経緯と今後について」として約7分の謝罪動画を投稿した。このなかでは「今後に関しましては親会社の皆様も含め私のプライベートなどに支障が出ないように今後の仕事も検討していただいております」と言うにとどまっており、退職の意向を示す動画を投稿するまでの短い間に退職の方向がかたまったようだ。
加えて、これまでのSNSの取り組みについて「全部、私がやりたくて勝手に始めたのを会社が後押ししてくださっているだけなので、あんまり会社に対して言わないでほしいなって思ってます」と求めている。
また、動画のなかでは、ひよりんさんのYouTubeチャンネル「ひよりんのフツウ」(https://www.youtube.com/@hiyorin_1997/)に動画も投稿しているとあるが、6日午前1時現在、動画の投稿はなかった。
ひよりんさんは今回の不適切投稿の責任をとって約1年前に就任した三条市のふるさと観光大使を辞任し、三条タクシー社長も辞任の意向を示した。
また、滝沢亮三条市長は5日の定例記者会見で一連の騒動について質問され、「問題かどうかはそれぞれの判断と思う。三条タクシーのソーシャルメディアの発信でこういう事態になったのは残念だった」、「今回の件は、ふるさと観光大使の業務のなかの話ではないと理解しているので、我々から積極的に介入したりコメントしたりするという事案ではないというのが我々のスタンス」などと述べた。