新潟県三条市神明町の神明宮(三上行雄宮司)で22日の宵宮、23日の本祭と秋季例大祭で奉納される神楽のけいこが毎晩、拝殿で行われている。
三条市内の6社に伝わる32舞の神楽は、まとめて「三条神楽」として1963年(昭和38)新潟県指定民俗文化財となっている。6社のうち最も多い舞を伝承する神明宮は中心的な存在だ。
ことしは22日は午後7時から神事に続き9舞、23日は午後2時から11舞、7時から7舞を奉納する。もちまきのある演目に合わせて見物にやってくる子どもが多い。もちまきは、22日の最後の「杵樹(ぞうぎ)」、23日昼の中盤の「五穀撒(ごこくちらし)」と最後の「福神遊(ふくじんゆう)」、夜の後半の「宝剣作(ほうけんさく)」で行われる。
神楽を舞うのは一ノ木戸神明宮三条神楽保存会(笹川浩志会長)で、6人の伶人(れいじん)と11人の稚児。17日から宵宮前日の21日までの5日間、毎晩、休まず練習が続いている。
あかりのともる拝殿でに太鼓や笛の音が響く。稚児は小学生と年長児も含む11人で、うち1人は新人。夜になっても秋というより夏のような蒸し暑さのなか、汗を光らせて繰り返し練習している。
会長の笹川浩志さん(61)と神明宮禰宜(ねぎ)の三上正行さん(45)が指導役。「きのうより良くできてるよ」、「1日1日、良くなってる」と励ましながらリズムを合わせ正しく足を運ぶようにと所作を正して完成度を上げている。