新潟県三条市内の宗派を超えた仏教寺院54カ寺からなる「三条市仏教会」(佐藤道春会長)では、45歳以下の若手僧りょでつくる「三条法輪会」(会長・大渓太郎正覚寺当院)の主管で10月9日(月・祝)午後2時から「ジオ・ワールド ビップ」(三条市旭町2)で第50回記念仏教文化講演会を開き、生物学者で作家の福岡伸一氏(63)を講師に「生命を捉えなおす〜動的平衡の視点から〜」のテーマで聴いてもらう。入場無料。
幅広い視点から仏教にふれ、考えてもらおうと毎年、開いている。新型ウイルスの流行で休んでいたが昨年から再開。今回は第50回の節目にふさわしい著名な講師をと福岡氏を迎える。
福岡氏はメディアでもおなじみ。生命のありようについてわかりやすく話し、科学者でありながらそのアプローチは哲学的で、福岡氏の提唱する動的平衡論には仏教の生命観に通じるところがあると考え、講師を依頼した。
実行委員長の乗蓮寺・奥村文章住職(44)は「テレビでも活躍されている講師の話を直接、聴ける貴重な機会なのでぜひ多くの方に来場してほしい」と呼びかけている。
定員800人で申し込みは必要なく、聴講したい人は直接、会場へ出向く。問い合わせは電話「070-3195-9066」。福岡氏のプロフィルは次の通り。
福岡伸一氏プロフィル
生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員教授。大阪・関西万博(EXPO 2025)テーマ事業「いのちを知る」プロデューサー。サントリー学芸賞を受賞し、88万部を超えるベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡」(木楽舎)など、“生命とは何か”を動的平衡論から問い直した著作を数多く発表。『新ドリトル先生物語 ドリトル先生ガラパゴスを救う』(朝日新聞出版)など。
また、大のフェルメール好きとしても知られ世界中に散らばるフェルメールの全作品を巡った旅の紀行『フェルメール 光の王国』(木楽舎)、さらに最新刊として『フェルメール 隠された次元』(木楽舎)上梓。最新のデジタル印刷技術によってリ・クリエイト(再創造)したフェルメール全作品を展示する「フェルメール・センター銀座」の監修および、館長も務めた。著作は教科書等にも採用されている。