新潟県警燕署(清水文宏署長)は28日、移転オープンが2日後に迫ったスーパー「原信燕店」(燕市東太田・近藤仁美店長)で、原信の店舗では初めての警察と合同の防犯訓練を行った。25日に長岡市の商業施設で高校生が客を切りつける事件があったばかりで、緊張感のある訓練となった。
警察官が犯人役となり、カフェコーナーで大きな声を出して暴れる不審者への対応と、ナイフでカウンターの店員を脅して金を奪い取ろうとする強盗事件を想定した2つの訓練を行った。
カフェコーナーでの不審者は、近藤店長ら店員が声をかけるとナイフを取り出して暴れた。話して落ち着かせつつ通報し、到着した警察官が取り押さえた。強盗は店内に入るとナイフを出してカウンターへ向かい、店員や客を脅して金を要求。店員は買い物かごを使って犯人の攻撃を防ぐ間に警察官が到着して取り押さえた。
近藤店長は「お客さま、従業員の安全を第一に対応しなけらばならないと思った」と言い、「長岡の事件の前から訓練を計画していたが、あらためて身近に起こりうることだと思った」と気を引き締めた。
対応した店員は犯人役の迫真の演技に「すごく怖かったけど、本番はもっと怖いと思うので、今の段階で練習という想定ができてよかった」、「長岡で同じような事件があり、燕店でも起こりうる事象と思うので、実際に起きたときに訓練を心がけていきたい」などと話していた。
店舗の営業が始まってしまうと客の迷惑になるので本格的な訓練は難しい。今回は燕店の開店前というタイミングで実施できた。今後も新店舗の開店前のタイミングで警察と合同の訓練ができたらと考えている。
また、今回の訓練は動画で撮影し、全店舗の会議などで共有し、訓練のシミュレーションなどに役立てる。