新潟県燕市は昨年度のふるさとの納税で県内トップ、全国20位となる寄付額約55億円を達成した。とはいえ、ここ数年は頭打ちに傾向あるが、新たな寄付額1100万円超えの返礼品を追加し、燕市の返礼品をアピールし、燕市のものづくりの魅力を発信する。
新たに追加するのは、人間国宝・玉川宣夫さん(81)の作品4点を追加する。玉川さんは、金属の色の違いを利用して木目模様を生み出す金属加工技術「木目金(もくめがね)」の世界第一人者として知られる。
その木目金の技術を凝らした寄付額1150万円の「木目金 花瓶 大」と825万円の「木目金 花瓶 中」、それに225万円の「口打出 湯沸」、159万円の「銅 香炉」4点を追加し、28日から楽天ふるさと納税で申し込みを受け付けている。
玉川さんは1942年生まれ。13歳で鎚起銅器を製造する燕市の「玉川堂」5代目玉川覚平の養子となり、59年に秋田市立工芸学校を卒業して玉川堂に入社。63年に上京して鍛金家・関谷四郎に内弟子として学んだ。
92年に「木目金花瓶」で日本伝統工芸展NHK会長賞を受賞。2010年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、燕市名誉市民にもなっている。