新潟県指定無形民俗文化財「三条神楽(かぐら)」の鑑賞会が1日、三条市中央公民館で開かれ、約250人が来場して、ときに典雅でときに素朴な舞を堪能した。
三条市内の6つの神社が保存する合わせて32舞からなる三条神楽。200年以上にわたって伝承される郷土の誇る伝統芸能だ。
毎年、演目を変えて10舞ほどを上演、記録し、三条神楽の継承や周知を図っている。ことしも6社すべてが出演し、先稚児の舞(さきちごのまい)に始まって五穀撒の舞(ごこくちらしのまい)まで9つの演目を披露した。
神社祭礼の行事として行われる神楽奉納は、境内のがやがやとした雰囲気のなかで舞殿などで舞う。この鑑賞会ではホールの舞台で照明に照らし出される。物音ひとつない静けさのなかで全員が集中して鑑賞する。
こっけいな舞もあるが、芸能としての格調が一段と高く、神社で見るのとは違った視点で三条神楽の魅力を味わっていた。