帝国データバンク長岡支店の調べでは、平面研削盤メーカーのニッコー株式会社(長岡市猫興野)は2日、新潟地裁長岡支部へ自己破産を申請した。負債は2022年8月期末時点で約10億円。
同社は、1993年6月に会社更生適用申請してのちに破産した平面研削盤の大手メーカーだった日興機械株式会社(神奈川県横浜市)の業務引き継ぎを目的に94年3月に設立された。
当初は同社が製作する研削盤の修理や部品販売が中心だったが、外注先の協力を得て平面研削盤などを新たに開発。金属加工業者や工作機械商社などを得意先として2001年2月期には年売上高約9億2000万円を計上。全国を営業エリアに得意先からの受注生産で新製品を納入するほか、中古機械の再生も手がけた。
しかし近年は新製品の受注が低調で20年春以降、新型ウイルス感染拡大でエンドユーザーでの生産停滞、部品不足などの供給制約が発生。厳しい業況を強いられ、22年8月期の年売上高は約4億36000万円にとどまっていた。
その後も受注状況はひっ迫。ゼロゼロ融資の利用などでしのいでいたが、年商を上回る借入金を抱え、先行きの見通しが立たない状況になったうえ、代表の死去も重なって今回の措置となった。