金属加工を中心としたものづくりのまち、新潟県・燕三条地域の工場を食品で表現した「燕三条鉄シリーズ」を手がける株式会社プラスワイズ(中川勇太代表・本社:三条市)は、鉄の入った新作のビールテイストノンアルコール飲料「ツバサンフリー」を6日、発売する。
鉄の独特な「コク」と「キレ」、苦みを生かしたビールに近いテイストで、ビールメーカーが作る麦芽とホップを使った本格派。飲むと変わった風味を感じることができ、鉄はそれが入っていると言われれば納得するていどの存在感で飲みやすい。
新潟麦酒株式会社(新潟市西蒲区)で醸造し、310ml入りで希望小売価格は税込み648円。6日から燕三条地場産業振興センター、遊亀楼 魚兵、SORAIRO 国上、ぽんしゅ館新潟・長岡・越後湯沢、むじん商店、ECサイト「ちるふる」などで販売する。
「燕三条鉄シリーズ」は、新型ウイルスで観光客が激減した燕三条地域を盛り上げようと、2021年に発売した「燕三条鉄アイス」が始まり。燕三条を鉄で表現し、食べられる鉄を入れたインパクトが話題を集めた。
「燕三条鉄アイス」は、ふるさと名品オブザイヤー入賞。その後、鉄饅頭、鉄入珈琲、鉄コーラ、鉄メロンソーダをレギュラー商品としてシリーズを増やした。
「ツバサンフリー」は昨年、地域の学生が開催した「鉄スイーツ決定戦」で、炭酸飲料と鉄の相性がいいことがわかり、鉄メロンソーダ、鉄コーラを発売したのに続く炭酸飲料第3弾だ。
発売を前に5日、「ツバサンフリー」の発表会を開いた。プラスワイズの芳賀聡常務取締役(45)は、「新潟のビール醸造所の作る麦芽、モルト、ホップを使った本格派ビールテイスト飲料に鉄を入れた。黒ビールのような濃厚な味わいが特徴」とアピールした。
ラベルデザインを手がけたのは、燕市のデザイナー嶋田雅紀さん(30)。黒いラベルに「鍛冶郎」と名付けたモンスターのようにデフォルメした着物を着た鍛冶職人が包丁を手に「ツバサンフリー」を飲むユーモラスなイラストをデザインした。
嶋田さんは「燕三条鉄アイスのヒットが一発屋と言われないようにしようと芳賀さんと話し、飽きられないように新しいテイストを入れつつ燕三条らしさを伝えたい。燕三条の新しい土産になってほしいという思いを込めてデザインした」と話した。