新潟県燕三条地域で初めての本格的な野外音楽フェス「燕三条ジャパンフェス」が28日、「ミズベリング三条」(三条市上須頃)を会場に開かれた。開演直前から雨に見舞われ、雷注意報が出たことで人命には変えられず、スタートから2時間半で中止となったものの来場者は今まで想像もできなかった燕三条でのフェスを目撃し、その感動を共有していた。
燕三条駅で「JRE LOCAL HUB」を運営する株式会社ドッツアンドラインズ(齋藤和也代表取締役)と株式会社LANDで実行委員会を組織して主催し、初めて開かれた。ヒット曲『ウェイク・ミー・アップ』の共作者でシンガーの米国のアロー・ブラックさんをトリに9バンド・個人の出演が計画した。
オープニングはオーディションを行って出演が決まった三条市出身のシンガーソングライターかわむらいさみさん、次いで同じく三条市出身シンガーソングライターの千央(ちひろ)さんのステージで始まった。
しかし雨脚は強まるばかりだったが、このあと三条市など県内各地で落雷情報が発表されたことで人命第一として主催者は中止を決断。実行委員会のもう一方の母体の株式会社LAND(東京都渋谷区)のクリエイティブディレクター和田直希さんがマイクを取り、中止を発表した。
ただ、そこですぐに中止せず、出演バンドから2、3曲ずつだけ歌ってもらうことにした。突然の予期しない変更でMCのお笑いコンビNON STYLEの井上裕介さんと益若つばさんが登場して間をつないだあと、現役女子高校生インフルエンサーMINAMI(みなみ)さん、HAZE 、三条市のシンガーソングライター中條有紀さんのピアノ伴奏で元乃木坂46メンバーで三条市にお試し移住していたモデルでメジャデビューしたばかりの川後陽菜 &YONAKA Bandが出演した。
残念ながらアロー・ブラックさん、indigo la End、Ichika Nitoさん、ANARCHEYらの出演はなく、モデルによるステージもなかった。
最後に和田さんが「表現したいことの10%くらいは聴いてもらえたと思う」と言い、開催に向けて協力してくれた人たちにあらためて「少しでも何か感じてもらえたらと」と願った。
実行委員長のドッツアンドラインズ・齋藤代表取締役は、当初から若者の楽しいが見られたらそれでいいと話した。残念な中断にも心が折れるどころか「でもいい勉強になった。1回やれたから次はもっとやりやすい。燕三条でこれをやった実績は絶対でかい」と前向きに次回の開催を自身に誓っていた。
ただ、想定されたことだが騒音に対する苦情が多く、遠くは石上や興野からもあった。次回の開催にはこの問題をクリアする必要がある。
チケットは払い戻しする。詳しくは29日正午に公式ホームページに掲載する。