ことしのグッドデザイン賞で新潟県三条市がかかわる地方創生型ワークプレイス「JRE Local Hub 燕三条」が「グッドデザイン・ベスト100」と 複合交流拠点「三-Me.(ミー)」が「グッドデザイン賞」を受賞した。30日、滝沢亮市長と上田泰成副市長がそれぞれの施設を訪問し、連携事業者から受賞報告を受けた。
「JRE Local Hub 燕三条」は、JR東日本と株式会社ドッツアンドラインズ、三条市が連携して取り組み、ことし2月にJR燕三条駅に開業した。地元製造業と企業のビジネスマッチング、ものづくりを中心とした地域情報の発信、時間シェアオフィス・コワーキングスペース、次世代型会議室、課題発掘型人財育成プログラムなどのサービスを提供する。
受賞した「グッドデザイン・ベスト100」は、グッドデザイン賞のなかでもとくに優れた100件が選出された。
「三-Me.」は、三条市神明町の空き家を活用してことし5月にオープンした。移住体験できるゲストハウスも備えている。1階はチャレンジショップ、2階は移住者向けゲストハウス、3階は移住者向け住宅が入っている。
「JRE Local Hub 燕三条」でJR東日本執行役員で新潟支店の白山弘子支店長は「受賞は本当にうれしい。何よりもこういう役割をもつ設備がここにあって、それがまさにハブとなって地域と駅をつなぐ。それがまた新幹線を通じてほかの都市とつながっていくことで人の交流が生まれ、さまざまな地場の産業がより活性化していく動きになっていく。今回の受賞がその弾みになると期待している」。
ドッツアンドラインズの齋藤和也代表取締役は「今回の評価はイコール燕三条の技術の評価。JRさんと一緒にやれた座組が自分たちにも大きかったし、それが審査員にも響いたと受賞コメントにあった。地方創生が大きなキーワードになっている。人口減少は歯止めが効かず、どれだけ人を流出させないかが鍵だ。この場所が燕三条に来る人たちのハブになり、仕事だけでなくプライベートでも燕三条で過ごしてもらうきっかけになる場を創出できたことは、素直に受賞してうれしく感じた」。
滝沢市長は「建物、設備のデザインももちろんいいが、取り組み自体がグッドデザインなのは非常にうれしく、いい形で見てもらった。ちょうど工場の祭典もあって、燕三条駅を降りてガイド機能、まずはここ立ち寄ってからどこに行こうという役割も果たせた。商談も始め、いろんな形でグッドデザインの受賞を機にこの場所を活用していきたい。ハブという言葉にある通り、つながる場所としてつなげていかなければならない」とそれぞれ話した。
「三-Me.」では燕三条空き家活用プロジェクトの佐藤芳和理事は「立ち上げから1年足らずの団体で、かつ第1号物件で非常に光栄な評価をいただいた。これをきっかけに次の物件も引き続き頑張って三条市の発展に貢献していきたい」。
滝沢市長は「オープニングセレモニーをしたのがつい先日のような記憶なのに、スピーディーに受賞したのは本当にうれしい。そのときも内部を見て回ったが、それからアップデート、アップグレードしてると感じた。その進化のスピードもうれしいし、情報発信しているのもうれしく、もっとパワーアップして一緒にやっていこうと思った」と話した。